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第37話 秘密 ページ49

慌てて我に返った。

周りを見渡すと、胸に穴が空いた伊之助、瓦礫に潰されて死にかけの善逸

腕を切り落とされ倒れる宇髄さん

炭治郎は唯一無事だった。

兄と呼ばれていた鬼は、私には気づいていないらしい。

頬の肉を引き裂くように掻きながら、炭治郎を嘲笑っていた。

私は唇を血が出るまで噛んだ。

こんこんと怒りが湧き上がる。

鬼にも、自分にも。

炭治郎の指が二本、折られた。

斬らなくちゃ、お母さんの事を考える前に

頭から血を流しているし、体はもう限界な筈

ほぼ無傷の私が殺らないでどうするんだよ、

飛んで行こうとしたら、帯に足を掬われた。

「アンタの相手は私よ」

いつの間にか再生していた堕姫が、さっきの仕返しだときりかかる。

「アンタに構ってる暇じゃ……アグッ!あ“、あ“……ッ!!」

「あははっ惨めねぇ、足を切られちゃ動けないでしょ?」

帯が足に巻き付けられて、そのまま切糸の様に足を切られた。

痛い、痛い、痛い。

声にもならない悲鳴が出る。

お母さんには、元気な姿を見せたいのに。

足を抱えて蹲ったら、今度は顔を狙われた。

目を切りかかれるギリギリで避ける

「て、めぇ……ッ」

此奴、顔を狙った。私の顔。

お母さんにそっくりな、自慢の顔。

汚ぇ帯で、切りかかろうとした

――――――許さない

「……な、んで!?」

堕姫は自身の目を丸くさせる。

Aの刃は堕姫の顔を鼻と口を境に切り離した。

それよりも、切り落としたはずの足が再生している事に堕姫は驚いた。

「お前、私の顔を……狙ったな?おい」

再生した堕姫の顔は青ざめていた。

目の前の此奴の存在が、とても怖かった。

全細胞がザワつくような、鳥肌所の話じゃなかった。

殺気が、痛いくらいに肌で感じる。

あの御方に似た、血のように赤い目。

この世の全てを見下したような、そんな冷酷な瞳。

鬼の堕姫でも生命の危機を直に感じた。

「な、なんであんた……足……再生して」

「黙れ」

「ヒギャッ!」

「あ、あんたぁ!私の顔に蹴り入れたわね、タダじゃ置かないんだから!」

「黙れっつったのが聞こえねぇのか阿呆」

いつの間にか目の前に現れたAは堕姫の顔面に蹴りを食らわせた。

顔を抑え、再生しながら堕姫は叫ぶ

「お、お兄ちゃ……ングッ」

「……」

助けを求め様と叫ぼうとする堕姫の口に拳を突っ込み黙らせる。

柔らかい頚を、力任せに引きちぎるかのように斬った。

「噛みちぎろうとしないで頂戴よ。もう時期あんたの自慢の兄さんも死ぬわ」

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設定タグ:鬼滅の刃 , 嘴平伊之助 , 竈門炭治郎   
作品ジャンル:恋愛
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ゆう(プロフ) - すきです!!?!!、!!!!!! (2020年3月25日 16時) (レス) id: 9e2e290c18 (このIDを非表示/違反報告)
MIKA(プロフ) - ゆうさん» 駄作ですが嬉しいです(*^^*) おかげで更新頑張れます! (2020年3月23日 17時) (レス) id: dd92ad6562 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - このお話好きすぎてやばいです!!きゅんきゅんします!!! (2020年3月23日 16時) (レス) id: 9e2e290c18 (このIDを非表示/違反報告)
MIKA(プロフ) - ゆうさん» わぁぁぁありがとうございます(泣)コメント嬉し過ぎてにやけ止まりませんほんと、素敵なコメントありがとうございます!これからもこの作品をよろしくお願いいたします(*^^*) (2020年3月23日 0時) (レス) id: dd92ad6562 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - どきどきします>_<すてきです!! (2020年3月23日 0時) (レス) id: 9e2e290c18 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:MIKA | 作成日時:2020年3月21日 2時

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