第30話 ありがとう ページ40
「ダメだ。上官命令、だ……」
「命令でも嫌です！喋らないでください、血が出てます……」
「君は、優しいんだな。だがもう駄目だ、俺は死ぬ。その前に君たちに言っておきたいんだ……
もっともっと成長しろ。そして今度は君達が鬼殺隊を支える柱となるのだ。俺は信じる。君達を信じる」
溢れて止まない涙のせいで、煉獄さんの顔が歪んでしまう。
煉獄さんは死なせたくない、今治したなら、まだ生き返るかも知れない。私の寿命ならいくらでもあげるから、怪我なんて代わりにいくらでも負うから……
「死な……ないでｯ」
手を握り頬へ持っていく
「A、強く……生きろ」
段々と冷たくなっていく手、最後に握られた手は力なく手をすり抜けた。
煉獄さんは血塗れのまま、清々した笑顔のまま天へと旅立った。
▽▽
それからは時の流れが早く感じた。
この感覚、何時ぶりだろう。
誰かが死ぬ。大切な人を失う。
命あるからこそ美しい。
そんな言葉で飾られたって、消えた心は埋まらない。
「鬼になったっていいから、帰ってきてよ」
そう思う程、貴方を大切に思う人が居るはずなのに。
何度泣いても溢れる涙のせいで、酷く腫れた瞼が痛い。
▽▽
久方ぶりに帰った時の師範の目は赤く腫れていて、なのに私がいるから無理して笑って。
なぜ会って早々こんな辛い事を伝えなくてはならないのかな。
私が、あの時無理にでも治療してたら、師範も目の下を腫らさずにすんだのかな。
―――気に病んでも仕方が無いのに
煉獄さん、見ててね。
私、二度と師範を泣かせたりませんから。これ以上、大切な人を失う悲しみを
増やしたくないから。
私、頑張りますから、応援してくださいね。
▽▽
Aside
あれから4ヶ月の月日が経とうとしていた。
皆、煉獄さんの死を無駄にしない様に鍛錬に気合いを入れ始めた。
私も負けてらんないや。
伊之助が走り込みに行くというので、私もサラシを巻いて隊服を脱ぎ、山へ走りに行った。
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ゆう(プロフ) - すきです！！？！！、！！！！！！ (2020年3月25日 16時) (
レス) id: 9e2e290c18 (このIDを非表示/違反報告)
MIKA(プロフ) - ゆうさん» 駄作ですが嬉しいです(*^^*) おかげで更新頑張れます！ (2020年3月23日 17時) (レス) id: dd92ad6562 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - このお話好きすぎてやばいです！！きゅんきゅんします！！！ (2020年3月23日 16時) (レス) id: 9e2e290c18 (このIDを非表示/違反報告)
MIKA(プロフ) - ゆうさん» わぁぁぁありがとうございます(泣)コメント嬉し過ぎてにやけ止まりませんほんと、素敵なコメントありがとうございます！これからもこの作品をよろしくお願いいたします(*^^*) (2020年3月23日 0時) (レス) id: dd92ad6562 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - どきどきします>_<すてきです！！ (2020年3月23日 0時) (レス) id: 9e2e290c18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：MIKA | 作成日時：2020年3月21日 2時
