キメツ学園に転校したら溺愛されました。

転校21日目 ページ22

貴女side




『あっ！炭治郎ぉ〜！』



私が学校を出ると、少し先で竈門くんが歩いていた。



そして！！



炭治郎の手元から良い匂いが…ッ




『ねね！それ、チョコパンだよね！』



炭治郎「そうだ！よくわかったな！」




うっ！すごい破壊力のある笑顔…！



でもそれよりパン食べたいぃ…！




数学をやったから、すっごく糖分がほしい！！




『ぐぅ…ねぇ、炭治郎？』




炭治郎はクスッと笑った。



炭治郎「うん、あげるよ。すごく欲しそうな顔してた


よ、さっきから」



ホント？！と私は大声で言ってしまった。



炭治郎は微笑み、中にチョコ生クリームが入っている


パンをくれた。



『わぁ〜！可愛いね！いただきますっ！』



パクリ、とパンにかぶりついた。



『？！？！』



え、なにこれメチャうめぇ…


バリうめぇ！！！



『え、うっま…！』



炭治郎「本当に？！ありがとう！これ、試作品でさ。


バレンタインが近いから、チョコパンを出そうかと思


って」



なるほど〜！パン屋の息子も大変だなぁ〜



てか、これ、試作品だったんだ…！超うましなのに！




炭治郎「ふふ、心の声が出てるよ？」



『えっ！！』



嘘…！どこからだろ…




炭治郎「生クリームのついた顔に書いてあった」




『えぇ！そんなにわかりやすいの？！私って！』



てか、さっき生クリームのついた顔とか言ってた？！




炭治郎「結構わかるぞ？(パクリ」



…？



…？





………？！？！




『たたたた炭治郎、私の頬についた生クリームを食べ


たよね？！』



炭治郎「え？ああ」



なにサラッと言ってるの！



そんな恋人同士がするようなこと…



炭治郎「恋人同士がするようなこと、ダメ？」




『ダメに決まってるでしょ！！……？！』




え、今、私の心を読んだ？！



炭治郎「言ったよね？わかりやすいって」



炭治郎は妖美に笑い、私の耳元に顔を近づけた。




炭治郎「俺とここでお別れでしょ？明日もまた帰ろう？」



そう言って、じゃ！と私の行く道とは逆の道に行った。




『なによ、あれぇ…！！』



言われなくてもわかる。



今の私の顔は真っ赤だ。



『もう、炭治郎のバカ…ッ』




そう言ったけど、口元は緩んでいた。



もしかして、私、うれしかった？




いや、ないない。



私は、騙されないんだから！！

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