保健室の吸血鬼 (ページ3)

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2話ページ3

＿＿＿＿

『ん…』

僕が起きた時、外はガヤガヤとしていた。きっと今はお昼時。人間的な食事を必要としない僕には関係はない。

？「先生いねぇのか…」

すると男の子の声がした。

？「保冷剤貰っていいのか…？」

何やら一人で悩んでる。まぁ、先生いないと勝手にしちゃダメっていう考えもあるよ。…面倒だけど…、

僕はベッドから降りてカーテンに手をかける。まだ昼間だから日が出てて明るい。カーテンを開けた瞬間に目に入ってきた光は、僕には強かったが、目を細めて、相手の姿を捉えた

『＿＿何か用？』

相手は少し背が低そう。そして特徴的なのはたらこみたいな唇。でもルックスは問題なし。と言った感じ

？「え？あ…突き指したんで、保冷剤貰いに……」

その人の指を見ると少し腫れ上がっていた。……はぁ

『そこ座って。』

？「え、いや」

『いいから座る。』

強めにいえば渋々と座る。僕は冷凍庫を確認する。生憎と保冷剤の予備がなかった。最悪だ。と思いながらも棚からテーピングを取り出す。

彼の前に立ち、手を出して、と言えば差し出す彼。僕はその指にテーピングを巻く。

『保冷剤ないから……』

それだけ言って彼の指を手で包んだ。

？「！？」

何故か驚く彼をよそに、僕は包んでいた。もともとが低体温な僕はこういうことにはうってつけなのだ。