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「…ごめん、俺それ書かないって決めてるから」
「…い、いえ!分かりました、大丈夫です…」
メッセージを断ると半泣きで立ち去っていく。
泣かれると気分のいいものではなくて、何となくイラッとする。
1番のイライラの原因は、Aからのメッセージをもらうために群がっている奴らのせいだ。
大分減らしたつもりだったが、まだまだ多い。
いい加減自分の心が狭すぎるのは認めるが、あんなに大勢で押しかけてAに迷惑だとは思わないのか?
「白布〜」
「なに」
さっきのこともあってかキツめに返してしまう。
振り返ればそこに居たのはAの友人の菊池彩華だった。
「なにそんな怒ってんの?まあ、わかるけど」
「じゃあ聞くな」
「ハイハイ。ってか、相変わらずAと話す時との差が酷いな」
「うるさい」
「Aの試合始まるからって呼びに来てあげたのに」
「試合時間把握してる」
「応援の保護者か」
「彼氏だし」
「…そーだったそーだった」
そんな話をしたせいか気になってフロアを見回せばAの姿が見えた。
朝挨拶した時には考え事をしていて気づけなかったが、いつもと違う髪型であることに今気づき今すぐ駆けつけて可愛いと伝えたい。
彼女もフロアを見回していたのか、パチッと目があった。
こちらに駆け寄って来ようとするので、なんて声をかけようか迷っていると、
「あの、メッセージ書かないのってその人と付き合ってるからですか?」
「そう。」
「…え?白布お前…」
「…賢二郎くん?」
いつの間にか戻ってきたさっきの1年からの問に頭にあったAのことしか思いつかず、
"そう"
と答えてしまった。
1年が俺とその人が付き合っているのかと指をさしていたのは菊池のほう。
目の前にはAがいるわけで。
「賢二郎くんのバカ!!!!」
「ちょ、誤解だってA!!」
「ついてこないで!!もう試合始まるから!!」
…拝啓 天童さん
こんなことになるなら、気持ちを大事にしたいとか綺麗事言ってないで、
俺の気持ちを伝える意味でAにキスしておくべきだったかもしれないです。
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バスケしか勝たんな! - 夢主バスケ部彼氏しらぶんの時点でもう好き。 (2021年8月23日 20時) (レス) id: b71f646962 (このIDを非表示/違反報告)
咲夜 - 白布くんかわいい!!!デレがヤバい! (2020年5月10日 15時) (レス) id: d570b5d827 (このIDを非表示/違反報告)
七城(プロフ) - めうちゃさん» 返信遅くなってしまいすみませんm(_ _)mキュンキュン目指してたので最高に嬉しいです!ありがとうございます!!(*´∀`*) (2020年3月4日 7時) (レス) id: b06e556cf3 (このIDを非表示/違反報告)
めうちゃ - コメント失礼します!白布くん推しの私としてはもう、心臓止まりそうなくらいキュンキュンしちゃいました!これからも頑張ってください!! (2020年2月21日 19時) (レス) id: 06cc6ebbcf (このIDを非表示/違反報告)
和深(プロフ) - 伊東と田中さん» ありがとうございます!!これからも頑張って可愛い2人を書いていくので楽しんで読んでいただけると嬉しいです!! (2020年1月17日 8時) (レス) id: ee73003a22 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:七城 | 作成日時:2020年1月13日 15時