2人のエースを支える君は【白布賢二郎】

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｢わぁ、大変もう始まる！｣




急いで白鳥沢サイドのギャラリーに腰を降ろす。

笛と同時に始まる試合に釘付けになっていると、白鳥沢の応援が始まる。




｢へぇ…バレー部の応援はこんな感じなんだ｣




いつもバスケの試合でしてくれる応援の掛け声が、バレーの時は別の掛け声になるらしい。


こんな時でも制服で応援に来ている人がたくさん…部活に行く前に寄ったのか、それとも帰りなのだろうか？あ、部活の団体で応援に来ているのかも。


なんというか…ぼっちツラい！！！

見てるのは楽しいけれど、詳しいルールとかよくわかんないし、バレー詳しい人に賢二郎くんたちのプレーをひとつひとつ教わりながら見たい！！



賢二郎くんはバレーが好きだから、バレーについてとことん話せる相手のほうがいいのではないかと思うことがある。
今まで話していても、バレーの話がほとんどで分からない単語などを何度も説明させてしまって申し訳ない気持ちになった。




｢すみません。ここ、いいですか？｣

｢あ、はい！どうぞ！！｣




隣に背の高い人達がゾロゾロと腰を降ろし始めた。

どこかのチームなのだろう。お揃いのジャージを来ていた。

わざわざ他校である白鳥沢の応援に来てくれるとは、

なんて優しいスポーツマンなんだろう！






ジャージを見ると"伊達工業"とかいてあった。






彼らは試合を見ながら、

スパイクがこうだから凄い。とか、
なんとかブロックがどうだ。とか、
及川先輩のトスが何たらかんたら…など

専門的な思考でじっと観察している。



そうこうしている間に試合は白鳥沢の勝利に終わっていた。

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