Valentine Story 『kn』 ページ8
kn『………』
下駄箱を開けると、丁寧かつ綺麗にラッピングされたお菓子がいくつか入っていた…
zm『おっ！流石やなコネシマ…！今年もめっちゃもらっとるやん』
kn『いやっ…ゾムもめっちゃ多いやん！』
いつから隣にいたのかわからないが自分の下駄箱を覗きながら、腕いっぱいにお菓子を抱えているゾムは些かご機嫌な声でそう話していた。
.
A『コネシマ君おはよう…すごいチョコの量…』
いつになく疲れた顔をして教室に入り自分の席へと向かう…
隣の席から顔を覗かせて、そう尋ねてくるのは同じクラスのAである
kn『そうか？グルッペンとかの下駄箱なんて蓋閉まらず溢れ出てたぐらいやで？』
自分が鞄を下ろしながらそう言うと『人気者は大変だぁ…』と彼女は苦笑いを浮かべながら自分がもらったチョコを見つめていた
kn『………』
机に置かれた貰ったチョコを違う袋に入れる作業をしている最中にも横目で彼女を追ってしまう…
A『うっ…みているだけでもお腹が空いてくる、みんな女子力高いなぁ』
そう独り言を言いながら彼女はお腹を抑える…
彼女は自分の想い人だ…
今は高校3年であるが、彼女を好きになったのは中学生の時からである…
kn『本当は……』
そう言葉を言いかけた時に『コネシマ先輩っ！』と廊下から声が聞こえ顔を向けると他学年の女子が立っていた…
Aの方を向くと『お呼び出しだよ〜いってらっしゃい…！』っと彼女らしさの気遣いなのだろう…そっと小さく手を振っていた
.
放課後に来るまでがいつになく早く感じた…
『Aちゃん、早く帰ろ〜！』
A『はーい！…あっ、コネシマ君、また明日ねっ！』
そう言って彼女は笑顔を向けて手を振るとすぐに鞄を持ち、何も言えなかった自分の横を通り越す
kn『…………』
反射的に彼女を追うように後ろを向いた…走って友人の元に駆け寄り、彼女の姿が段々と見えなくなって行く…
kn『待ってや…』
あまり甘い物は好きではないが…鞄の中に入っているチョコを掴み口の中に入れる…
少しずつ視界がぼやけていく…きっと甘い物を食べたせいだ…耐えれば耐えるほど溢れ出てくる…
いやっ…
待つのはもう終いや、まだ間に合うやろ？
滲んだ視界を拭いチョコを飲み込むと
机に置かれた鞄を持ち、他の生徒の目線も気にせず見慣れた廊下を駆けだした
.
.
〜Valentine Day〜
君に一途な想いをのせて…
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みるくてぃー - 続編、おめでとうございます！更新、大変だと思いますが、頑張って下さい！応援してます! (2019年2月16日 1時) (
レス) id: 04fa715d74 (このIDを非表示/違反報告)
綺雨-kiu- - 続編おめでとうございます！！ これからも、のんびり、自分の調子で更新頑張ってください！影ながら応援させて頂きます♪ (2019年2月11日 23時) (レス) id: e5cf7f0445 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：riyana | 作成日時：2019年2月11日 21時
