WhiteDay Story 『rbr』 ページ16
時刻は深夜になるところであるが…暗い廊下に反し、調理室だけが煌々と明かりがついている
rbr『卵を入れ…これでかき混ぜればええんよな？』
確認をこまめに取りつつ、卵を入れ終えホイッパーを持ち慣れない手つきで混ぜる
osmn『ロボロ…力が強すぎて溢れとるよ』
.
rbr『ごめんなぁ…こんな遅い時間まで付き合わせてしもうて』
先程言われた通り、混ぜる力を弱くしつつそれを見ているオスマンに話しかける
osmn『ん〜？ええって！…あっ、そろそろ砂糖を入れた方がええと思う』
作り始めた時刻は11時ぐらいだったのだが…失敗に失敗を重ねていた所に『…ロボロが甘いもの作っとるなんて、珍しいめう』とオスマンが来てくれたのであった
osmn『…それで、誰に渡すん？』
いきなり言われた言葉に驚き、顔を隠すために自分はオスマンに背を向けた…
rbr『だっ、だ…誰でもええやろ！』
そう言って逃げるように砂糖入りの瓶を開けて、スプーンを入れる
『深入りはせぇへんよ』と何時もの笑顔を向けて言われたが…きっと誰に渡したいと思っているのか分かっているのだろう
ギュッとスプーンを握る力が強くなって、すくったはずの砂糖がポロポロと瓶の中に落ちる…
osmn『ロボロ…それ、塩やで？』
.
rbr『んっ…』
ゆっくりと目を開けると…
周りはすっかり明るくなっていた、確かラッピングを終えて調理室の椅子に座っていたらそのまま
A『あっ、おはようございます』
ぼんやりとした視界が晴れ、目の前で顔を覗かせている彼女が見え『えっ…』大きな声が漏れてしまった…
その声に少し驚きつつも、すぐに何時もの表情に戻り『この後、会議があるので忘れずによろしくお願いします』と彼女の声が聞こえる
寝ぼけていたのだが…自分の手にあるラッピングしたクッキーを見て、我に返り…彼女の方を向くと既に調理室の扉のドアノブを手に取っているところ
rbr『なっ…Aっ！待ってやっ！』
自分は座っていた椅子を投げ飛ばす勢いで立ち上がり、そのまま出て行こうとする彼女の手を掴む…
A『……！？』
驚いた顔を向けた彼女の手にラッピングしたクッキーを渡す…
恋愛に疎い彼女に振り向いて欲しい…
rbr『こっこれ、Aに作ったんや！…その、後で食べてくれへん？』
.
『好きなんや…』
彼女にそう伝えたかった。
.
.
〜White Day〜
広がる塩気に貴方らしさを感じて…
3周年記念『sha』→←WhiteDay Story 『ut』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 343人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「実況者」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みるくてぃー - 続編、おめでとうございます！更新、大変だと思いますが、頑張って下さい！応援してます! (2019年2月16日 1時) (
レス) id: 04fa715d74 (このIDを非表示/違反報告)
綺雨-kiu- - 続編おめでとうございます！！ これからも、のんびり、自分の調子で更新頑張ってください！影ながら応援させて頂きます♪ (2019年2月11日 23時) (レス) id: e5cf7f0445 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：riyana | 作成日時：2019年2月11日 21時
