この言葉を届けたくて『gr』part2 ページ11
あたらしく紙を取り出して、彼女はペンを書き進める…
やはり静寂な空間は変わらない…
彼女と会話をしているはずなのに、その教室からはペンを走る音しかしていない
gr『………。』
ただ、彼女からの紙を貰うだけなのに…自分は手の震えを抑えるために、唇を噛み締めた
A『………？』
いつの間にかぼーっとしていたのか、彼女は自分の顔を覗き込み、服の袖を引き自分は我にかえる…
.
.
『私も！グルッペンの事が好きだよ！』
.
.
差し出された紙を受け取り見ると…
そう書いてあった…
gr『違う…違うんだ…』
この好きは、自分が思っているのとは違う言葉である事なんて直ぐにわかる…
彼女に向けていた目線をそらす…
受け取った紙を握る力が強くなり、クシャりと音を立てて曲がる
溢れ出てきそうな“何か”を抑えるために…
.
gr『Aは、好きな人いるのか？』
A『えっ！？…うーん…いる…かな？？』
こんな話をしたのが懐かしく感じる、まさに今みたいな2人しか教室に状態で…自分は彼女の席の前まで椅子を持って行って座っていた
最初は自分もそうだった、彼女の事が友人として好きであったのだが…
gr『そう…か…』
でも、いつからなのだろうか…
この気持ちが変わってしまったのは。
.
また、上の空の状態になっていた自分の手に彼女の手が重なった…
gr『……っ！？』
突然の行動に驚き、自分は握りしめていた手の力が緩まり…くしゃくしゃになってしまった紙が地面に落ちる…
彼女の方に目線を向けると、少し焦りを覚えるような表情を浮かべていた
gr『すまない…直ぐに拾う』
自分はそう言い、机の横の地面に落ちてしまった紙を拾うため手を伸ばす…
だが、自分はそのまま身体が動かなくなったかのようにピタリと動きが止まった、その言葉はどんなに曲がってしまってもはっきりと見えた…
紙を掴んだ時だった、彼女の書いてくれた言葉とは反対向きがこちらを向いていた、目を凝らさなくても分かる…
そこにははっきりと…
はっきりと“違う”言葉が書かれていた。
.
.
『いつも側にいてくれてありがとう』
next…→
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みるくてぃー - 続編、おめでとうございます！更新、大変だと思いますが、頑張って下さい！応援してます! (2019年2月16日 1時) (
レス) id: 04fa715d74 (このIDを非表示/違反報告)
綺雨-kiu- - 続編おめでとうございます！！ これからも、のんびり、自分の調子で更新頑張ってください！影ながら応援させて頂きます♪ (2019年2月11日 23時) (レス) id: e5cf7f0445 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：riyana | 作成日時：2019年2月11日 21時
