【短編集】鈍感な君に伝えたいこと ２【wrwrd!】

全てにおいてYESしかない『ut』(リクエスト) ページ27

※ドS表現があります。





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ut『Aちゃん、これはなんや？』



誰もいない教室に呼び出されて…恐怖でしかなかった私は…恐る恐る、鬱先生が見せたスマホの画面を見る。


A『………！！』



その瞬間…私は声が出なくなりその場に硬直する状態に陥った。


ut『ここの学校、ちゃんとした理由と先生の許可がない限りバイトは禁止やったはずなんやけどな。』



スマホの画面をスクロールしパラパラと自分が仕事をしている写真を、まるで現実を突きつけるかのように見せてくる…。



逃げたい…今すぐこの場から逃げて…消えてしまいたい。


ut『別に逃げてもええんやで？バラすも黙るも俺次第やし。』



スマホを見ながら足を組み…まるで見下すような視線が突き刺さる…そして、どこからか煙草の匂いが漂う。



この話を鬱先生以外に知られてしまったら私は……そう思うと震えが止まらない


A『いっ…嫌です…。』



今にも涙が出てきそうな、掠れた声で言うと…鬱先生は逆に笑顔を見せている…。



『わかったわ…』っと言って先生は席を立ち…教室を出るのかと思い安心をしていたが…ジリジリと鬱先生は私との距離を詰め…



ut『この話は何もなかったことにする代わりに…俺の言うことは何でも聞くんやで？』


A『えっ……』



ギュッと急に縮む心臓…。
やられた…この契約を結んでしまえば、私はこの先生の言いなりだ…。


ut『今日においては何もせぇへんよ、安心してな？…』



そう言って先生は私の頰に触れる…これも逆らったら何をされるかわからない…。
ただただ自分は俯き地面を見ているだけ…



ut『これも命令や、逆らうことなんてできないんよ。』




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グイッと下を向いていた顔をあげられると…鬱先生と目が合う。
深い青の瞳が自分をジッと見つめている…



ut『明日もこの時間に来るんやで？』



そう言って口角を上げて微笑む…
嗚呼…明日からの学校生活は一体どうなってしまうのだろう…。



自分はコクリと頷く…。



まるで、見えなくなった暗い道を歩いているようだ…




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ut『この後バイトやろ？頑張ってな』



教室を出る間際に優しい声で放たれた言葉は自分の胸に刺さる…その時の先生の顔はいつになく愉快そうで、満足感に満ち溢れているようだった。





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リクエストでの『ドSな鬱先生』でございます。ご希望に添えていたらと思います…！
きぃ松さんリクエストありがとうございました！

心の気持ちは溢れている『os』→←後悔は消えないのだから『eml』

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