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無理して同じ体勢でい続ける事
足をピンと伸ばし続けていたのが限界となり
何度も自分が声をかけても、一向に此方へと来ない子猫を
そのまま自ら手繰り寄せようと思い…
ぐっと奥に身を乗り出した瞬間であった
『………わっ!?』
グラッ…と見事に土台として作った足場が崩れ、
倒れる足場と少しずつ遠くなる屋根の景色。
それは、恐怖のあまり
ギュッと目を瞑る事しかできない自分であったが
何故だか不思議と痛みを感じることは一切なく、
次に目を開けた時には…
「…っと、痛い所は何処もあらへんか?」
自分は痛みや傷も一つなく地面に立っており
そう、彼に声をかけられたのにも関わらず
あまりの一瞬の出来事に固まっている自分と…
心配そうに此方を見つめている、
フードの被って表情がよく見えないが
1人の青年？…が、目の前に立っていたのであった。
「…それで、大丈夫なんか?」
『…だ、大丈夫。』
自分の返事を聞くと彼はチラリと視線を上に向けては
すぐに自分が登ろうとして屋根へと走り込み…
それは…彼の背中に羽でもついているかと
そう思う程の身軽さで屋根の上へと登り…
優しく猫を抱き上げては
まるでゆっくり降りてきたかのように
静かな足音で、目の前に着地をする一連の動きに…
__私の目は釘付けの状態になっていたのだ。
「この猫、君の飼ってる猫なんか?」
自分は彼の問いかけを聞き、我に返るような感覚と共に
彼に向けて、慌てて首を横へと振ると…
「そうか、これからは気を付けるやで？」と
子猫にそう口にした彼は優しく頭を撫で、
地面に下ろし…そのまま去っていく姿を見守っていた。
その時自分は、助けてもらったのだから
何かしらお礼をしなければと…そう思い
慌ててカゴの中に入っている
おつかいで頼まれたリンゴを取り出しては
『……あの、待って!!』
今にも帰ろうとしている背中を見つめた後
立ち止まってくれた彼へ、自分は…
手に持ったリンゴを…差し出したのであった。
「そんなん、別にいらんよ。」
視線に合わせるようにしゃがむ彼はそう言い
自分の頭に手を乗せ…クシャクシャと不慣れな手つきで
私の頭を撫でてくれた時に…
自分の背中を、思い切り押すような追い風が吹きぬけ…
それまで彼の深くかぶっていたはずのフードが
…外れたのであった。
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ＨｉＮａＴａ／ひなた - あれ?目からバブルのたきが〜))…うわーンあ一わ一んうえ−ん (3月31日 8時) (
レス) @page44 id: 46cf81a59e (このIDを非表示/違反報告)
さくさく日記(プロフ) - 初めましてさくさく日記と申します。完結おめでとうございます。今日こちらの作品を見つけまして最後まで通しで閲覧させて頂きました。物語の構成もですがそれぞれの人物の心理描写や流れがとても素敵で泣いてしまいました。本当に素敵な作品をありがとうございました。 (3月21日 22時) (レス) @page44 id: fce70f8179 (このIDを非表示/違反報告)
あずは(プロフ) - 号泣してしまいました😭素敵すぎます、！！ (3月17日 22時) (レス) @page44 id: 0a871c975d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：riyana | 作成日時：2024年2月29日 19時
