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彼と出会ったのはまだ私が幼い頃
初めて親に頼まれた、おつかいの帰りであった。
この時も、自分の知らない各地では
戦争が酷く続いてる最中ではあった。
しかし、幸いにも自分の住む国には
そのような戦いの直接的な被害を受けることはなく
比較的…毎日が平和ではあったと思われる。
『えっと、リンゴが5つで…パンが…』
当時の私は、1人でおつかいをする事が初めてであり
買い忘れがないかと不安になってしまい
何度も、何度もカゴに入れた食材を確認していたものだ。
『………ん?』
城下町を後にし、自分は民家が密集する
自身の家がある方面へ足を進めていた。
思えば、これを、反射的と言うのであろうか
自分の進んでいた足はピタリと止まり
少し遠い場所ではあったが
微かに…猫の鳴き声が聞こえてきたのだ。
しかし、自分がいくら辺りを見渡しても…
猫の姿が見当たらず、見慣れた家が立ち並ぶ風景のみ。
気のせいであったと思い、また視線はカゴへと移し
足を進めようとすると、聞こえてくる同じ鳴き声…
でも…何故だろうか?
猫の鳴き声はどうしてか自身よりも
上の位置から聞こえて来るのだ。
その時、ようやく自分は声を辿るように
顔を民家の屋根の方へと向けると…
それはまだ子猫であったが、
自分よりも遥かに高い場所に位置する
民家の屋根の上に、その猫は怯えるように
縮こまっていた姿を自分は発見したのであった。
普通であれば、近くにいる大人を呼び
救助を頼むのが正しい行動だとは思うのだが…
頭よりも先に行動に移してしまった、子供の頃の私は
どうにかして屋根の上に登りたい！
早く助けてあげたい！という一心であったのだろう。
『猫ちゃん!待っててね……今助けるから!』
そう言い自分は、近くの家の横に置いてあった木箱やら
少しでも足場になるものを必死に、かき集めては積み重ね
勿論、積み重ねた大きさの順番はバラバラで
今にも崩れそうな状態であっても…
当時は全く恐れもせずに登り、その足場へと乗り
怯えてしまっていた子猫に…
『大丈夫！こっちだよ、おいで！』と言っていたのは
今思えば、子供だから出来たのだろうか？なんて…
しかし、こんな無茶でもしていなければ
私は彼と会うこともなかったと考えるならば
少しだけ、無茶をして良かったのかもと
またこうして、下らない事を考えてしまうのだから。
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ＨｉＮａＴａ／ひなた - あれ?目からバブルのたきが〜))…うわーンあ一わ一んうえ−ん (3月31日 8時) (
レス) @page44 id: 46cf81a59e (このIDを非表示/違反報告)
さくさく日記(プロフ) - 初めましてさくさく日記と申します。完結おめでとうございます。今日こちらの作品を見つけまして最後まで通しで閲覧させて頂きました。物語の構成もですがそれぞれの人物の心理描写や流れがとても素敵で泣いてしまいました。本当に素敵な作品をありがとうございました。 (3月21日 22時) (レス) @page44 id: fce70f8179 (このIDを非表示/違反報告)
あずは(プロフ) - 号泣してしまいました😭素敵すぎます、！！ (3月17日 22時) (レス) @page44 id: 0a871c975d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：riyana | 作成日時：2024年2月29日 19時
