Emerald green ページ42
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トントン様の言葉を聞き、自分はこの目に巻かれた
忌々しいと感じる邪魔な包帯を雑に…
髪を食い込む程の勢いで解いては
溢れてくる陽の光に一瞬目を瞑るが…
「A…っ!?どうしたんや、急に!」
『お願いします!!退いてください!!!』
初めて、トントン様の顔を私は見る事が出来た
そのメガネの奥に見える赤の瞳と、揺れる赤のマフラー
隣で驚いているしんぺい先生もだ。
少し感じる目の違和感も気にせず、
病室に置かれた鏡を必死に探し
近くに置かれていた手鏡を持っては、自身を…
自身の目を写した。
『……………っ!!』
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『幼い頃に…一目惚れした人を探しています。』
「そうか、なら俺にその人の特徴を言うてみ!!」
そうだ彼は…常に緑色のフードを被っており
色素の薄い茶色の髪、そして
エメラルドのような明るく…とても綺麗な瞳の色。
それは忘れる事の出来ない、本当に綺麗で大切な貴方の…
「大丈夫やから!な?俺は直ぐに帰ってくる!」
「せやから、信じて待っててな?」
「まぁ…また、いつか会えたらええな。」
『…うん!』
どこか、不器用に頭を撫でる所も
海を知る所もだ、何故こんなにも…
こんなにも、気がつく瞬間があったと言うのに
私は、気がつく事が出来なかったのだろう
手鏡を持つ手が震え、少しずつ視界が馴染む
身体は静かに崩れ落ちる
『私の夢は…、一目惚れをした…彼にもう一度っ…
出会う事……。』
『なんで、自分だと分かっていたのに…黙って、何も言わずに死んじゃって…。』
『…違う、違う…私が見たかったのは、会いたかったのは!!!"海"じゃないｯ!!!』
『海を知る、貴方と!!!ゾムさんと!!…また会えると淡い期待を抱いていたから!!』
『貴方に…もう一度、会えると。』
『……1人で、海なんて…見たくない。』
『側に、貴方がいない海なんて…見たくない。』
手鏡に写るのは、自分の探す唯一の彼との記憶である
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大切な彼の、自分の探した
エメラルドのような、美しい瞳であった
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ＨｉＮａＴａ／ひなた - あれ?目からバブルのたきが〜))…うわーンあ一わ一んうえ−ん (3月31日 8時) (
レス) @page44 id: 46cf81a59e (このIDを非表示/違反報告)
さくさく日記(プロフ) - 初めましてさくさく日記と申します。完結おめでとうございます。今日こちらの作品を見つけまして最後まで通しで閲覧させて頂きました。物語の構成もですがそれぞれの人物の心理描写や流れがとても素敵で泣いてしまいました。本当に素敵な作品をありがとうございました。 (3月21日 22時) (レス) @page44 id: fce70f8179 (このIDを非表示/違反報告)
あずは(プロフ) - 号泣してしまいました😭素敵すぎます、！！ (3月17日 22時) (レス) @page44 id: 0a871c975d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：riyana | 作成日時：2024年2月29日 19時
