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「どうやゾム。専属メイドとなった彼女とは、上手くやっとるか?」
「無茶な事して、彼女を困らせたらアカンからな?」
それは自分が、訓練参加の準備をしている最中であった。
トントンは、俺の事をまだ出会ったばかりの
幼い時のままのような優しい注意や忠告を、偶にする
もう、10年以上前の話なんやけどな。
「……っ、分かっとるよ。」
「なんや急に、親みたいな事を言うなや…。」
自分は彼の言葉に対して、素直に感じた事を
口にしただけであったが、隣に立つ彼は
何故だか、些か嬉しそうに大笑いをしていた。
「俺が親か!!…まぁでも、実際"親"みたいなもんやろ?」
「血は繋がっとらんし、少し年齢は近いけど、2人とも可愛い息子と娘みたいなもんや。」
そう話すと、彼はクシャクシャと慣れた手つきで
頭を撫でられ、恥ずかしくなった自分は肘でその手を退かす。
幼い頃は確かに、褒めてもらった時や
涙を流した時…落ち込んだ時などに、
そんな自分を見た彼は、よく頭を撫でては
励ましてくれていたが、もう俺はそんな年齢やない。
「……Aの視力はもう、奇跡が起こらんと戻らないんか?」
「どう足掻いても、戻す事は出来へんのか?」
医療の知識のない自分には
具体的な治療方法や治る可能性も何も、
ずっと…知らないままであった。
自分の言葉を聞いたトントンは
それまで明るく話していた時と、表情が変わり
途端に静寂な空間が広がる。
「……俺は、Aの視力を戻す方法を見つけたいんよ。」
「この続く…長引いた戦争のせいで、国の医療の進歩が遅れとるんか?」
「本当はどっかの敵国に、視力を回復させる技術があるかもしれない……っ!!」
本当は、何処かに可能性があるんじゃないと
そう信じないと、やはり自分の気持ちが持つとは
到底思えなかった。
敵国にでも、何でも何処かに縋る思いがないと
自分はダメであるとトントンは、見抜いておったんやろ。
「奇跡的な回復という、夢や幻のような確率を信じる事ができないんやったら。」
「1つだけ、ゾムに教えたるよ。」
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__"移植"という最後の希望がある__
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ＨｉＮａＴａ／ひなた - あれ?目からバブルのたきが〜))…うわーンあ一わ一んうえ−ん (3月31日 8時) (
レス) @page44 id: 46cf81a59e (このIDを非表示/違反報告)
さくさく日記(プロフ) - 初めましてさくさく日記と申します。完結おめでとうございます。今日こちらの作品を見つけまして最後まで通しで閲覧させて頂きました。物語の構成もですがそれぞれの人物の心理描写や流れがとても素敵で泣いてしまいました。本当に素敵な作品をありがとうございました。 (3月21日 22時) (レス) @page44 id: fce70f8179 (このIDを非表示/違反報告)
あずは(プロフ) - 号泣してしまいました😭素敵すぎます、！！ (3月17日 22時) (レス) @page44 id: 0a871c975d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：riyana | 作成日時：2024年2月29日 19時
