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その後、城下町の病院へと入院した彼女と
次に再会をしたのは、お互いが…
大人になってからであった。
『あの、…ゾム様。』
『…特に特別な事をしている訳ではないので、私の手元をそんなに見つめる価値はないかと。』
彼女はメイド…所謂、館内のお世話係となり
仕事の一環として幹部である俺の部屋に
衣類などを置きに来た瞬間の驚きが隠せず
彼女には申し訳ないが、凝視してしまっていた。
「…え!!まさかお前、俺が見てた事…最初から知ってたんか?!」
「はっ…もしや、後頭部に第3の目でもあるんか?」
慌てて、言葉を繕ってはとぼけた返答を返すが
彼女の目に覆われた包帯は、あの日から変わらず…
奇跡的な視力の回復もない、と言う事実を
自分に突きつけられたようであった。
「お前…周りが見えんくて、何か段差に躓いたりしないんか?」
「はっ!どうしてタンスが此処にあると分かるんや!」
自分は、タンスへ服を仕舞う彼女の隣に立ち
君とは初めて出会った人物となるように、
考えに考えて、言葉を彼女へと投げかける。
『…およその場所は、分かります。』
『ゾム様のお部屋における家具の配置については、頭に叩き込んできたつもりです。』
…言えなかった、言う事が出来なかった。
彼女の視力を奪ったのは、他の誰でもない
目の前にいる、"俺"である事を。
「…よしっ決めた、俺決めたわ!!」
「今日からお前は俺の"腕"…専属のメイドや!!」
『えっ?ちょ、あの…いきなり何をっ!?』
きっと、いきなりの事で彼女も驚いただろう。
だが、幹部である自分の"専属メイド"になれば
少しでも…彼女の仕事をお手伝いする事ができる
サポートと言う…せめてもの罪滅ぼしができると。
__はっ、何が罪滅ぼしや…最低やな、俺。
「ええか?今日から、俺がお前の"目"になったる。」
「よぉ〜し!そうと決まれば、トントンに報告やな!…しっかり捕まっとるやで!!」
なぁ、A。
君の住む国を人々を両親を…
そして君の"目"を…人生を奪ったのは
目の前にいる俺やと、伝える事ができんかった
君に嫌われるのが、怖いと…そう思ってしまった
ホンマに、つくづく最低やな。俺。
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ＨｉＮａＴａ／ひなた - あれ?目からバブルのたきが〜))…うわーンあ一わ一んうえ−ん (3月31日 8時) (
レス) @page44 id: 46cf81a59e (このIDを非表示/違反報告)
さくさく日記(プロフ) - 初めましてさくさく日記と申します。完結おめでとうございます。今日こちらの作品を見つけまして最後まで通しで閲覧させて頂きました。物語の構成もですがそれぞれの人物の心理描写や流れがとても素敵で泣いてしまいました。本当に素敵な作品をありがとうございました。 (3月21日 22時) (レス) @page44 id: fce70f8179 (このIDを非表示/違反報告)
あずは(プロフ) - 号泣してしまいました😭素敵すぎます、！！ (3月17日 22時) (レス) @page44 id: 0a871c975d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：riyana | 作成日時：2024年2月29日 19時
