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「………っ、痛っ。」
身体に感じた強烈な痛みと共に目が覚めると、
自分は暖かなベッドの上にいた。
そうだ…自分は怪我を負った"彼女"を抱えて
戦争という恐怖に怯えて…自国を捨てて逃げては
戦場地から一刻も離れる為にひたすら走り続けて…
それから……えっと。
「…おっ、目が覚めたんやな。」
「いやぁ、驚いたで?…君、真夜中に館内に入る為の扉を必死に叩いてな、俺に"彼女"を預けたら倒れたんやから。」
声を辿ると、そこには"赤いマフラー"を巻いた
1人の人物が心配そうに、自分を見ていた。
俺に…"彼女"を預けたら倒れた…。
そうだ、近くに"彼女"の姿が見当たらない。
「……彼女……っ!!彼女は!!」
「彼女は無事なんか!!?怪我の状態は!!」
長い時間眠っていたような、身体の重さと
途端に起き上がった衝動による、身体への痛み
しかしそんな痛みは、どうでもよかった。
酷い怪我を負っていたのは、俺よりも
圧倒的に彼女の方であった。
「落ち着くんや、君の言う彼女は隣の部屋におるから。」
「無理に動いたら傷口が開いて………って、忠告しても無駄やったか。」
痛む傷を押さえながら、隣の部屋へと足を進める。
良かった、彼女は無事に助かったと言う事だ
彼女は生きている、本当に良かった。
「……!!その怪我でも、ドアを蹴り飛ばす元気があるだなんて、驚きました。」
「ですが、少々お静かに願います。…彼女はまだ眠っておりますので。」
ベージュ色の髪に、茶色のベストと緑のネクタイ
そんな、彼女の容態を見守る彼の隣に駆け寄り
安堵した気持ちで彼女の姿を、見た時であった。
__それは、途端に時が止まったような感覚。
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「……なっ、なんで、彼女は」
「目に……包帯を巻いとるんよ。」
それは、異常とも思える頑丈に巻かれた包帯により
彼女の目は完全に隠されていた。
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「……っ、彼女の目の包帯は、一生取れる事はないかと。」
「…はっ、なんでや……どうして!!!」
当時の自分には、理解する力がなかった
包帯を取る事ができない理由も、何もかも。
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__火災?でしょうか、火傷による失明です。__
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ＨｉＮａＴａ／ひなた - あれ?目からバブルのたきが〜))…うわーンあ一わ一んうえ−ん (3月31日 8時) (
レス) @page44 id: 46cf81a59e (このIDを非表示/違反報告)
さくさく日記(プロフ) - 初めましてさくさく日記と申します。完結おめでとうございます。今日こちらの作品を見つけまして最後まで通しで閲覧させて頂きました。物語の構成もですがそれぞれの人物の心理描写や流れがとても素敵で泣いてしまいました。本当に素敵な作品をありがとうございました。 (3月21日 22時) (レス) @page44 id: fce70f8179 (このIDを非表示/違反報告)
あずは(プロフ) - 号泣してしまいました😭素敵すぎます、！！ (3月17日 22時) (レス) @page44 id: 0a871c975d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：riyana | 作成日時：2024年2月29日 19時
