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「…俺の知る海は、ホンマに綺麗で一面が"青"やった。」
「海に近付いてみると…潮の香りがするんやで?…あ!あとな!海水はしょっぱいんよ!」
きっと彼なりに私を、安心させる為なのだろう。
彼が楽しそうに話す、それで自分の気持ちは
少しだが…確かに落ち着きを取り戻した気がした。
「それとな、それとな!!」
「ゾム。そろそろ出発の時間やで!」
トントン様がドア越しに、呼びかける声が
部屋に響き渡る。
…私の仕事は、貴方をこの館内から送り出す事
そして、貴方の無事を祈り…帰りを信じて待つ事だ。
「はーい!!よしっ、呼ばれたみたいやしそろそろやな!!」
『…………はい。』
身支度をし終え、荷物の最終確認を終えた後
彼は私の腕を優しく掴み、部屋の扉の前へと
いつになく、少しだけゆっくりと足を進ませる。
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「大丈夫やから!な?俺は直ぐに帰ってくる!」
「せやから、信じて待っててな?」
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「この戦争が終わったら、俺が連れてったる。」
「遠い山でも、国でも…"海"も全部や。」
「俺が、Aに沢山の世界を見せたるよ。」
_嘘つき_
直ぐに帰る?信じて待っていて?
なら、何でみんなの帰りの中に貴方の姿がないの?
戦争は終わった、もう何処にでも行く事ができるのに。
そうだ、彼は…
あの日…私が送り出したのを最後に
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戦場から帰ってくる事はなかった。
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ＨｉＮａＴａ／ひなた - あれ?目からバブルのたきが〜))…うわーンあ一わ一んうえ−ん (3月31日 8時) (
レス) @page44 id: 46cf81a59e (このIDを非表示/違反報告)
さくさく日記(プロフ) - 初めましてさくさく日記と申します。完結おめでとうございます。今日こちらの作品を見つけまして最後まで通しで閲覧させて頂きました。物語の構成もですがそれぞれの人物の心理描写や流れがとても素敵で泣いてしまいました。本当に素敵な作品をありがとうございました。 (3月21日 22時) (レス) @page44 id: fce70f8179 (このIDを非表示/違反報告)
あずは(プロフ) - 号泣してしまいました😭素敵すぎます、！！ (3月17日 22時) (レス) @page44 id: 0a871c975d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：riyana | 作成日時：2024年2月29日 19時
