【wrwrd!】いつか訪れる偽りの幸せを。 (ページ5)

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『ロボロ…その手に持っているのは四葉のクローバー?』

「ん?…あぁこれやな。この四葉のクローバーは大切な人から貰ったものなんよ。」

そう言うと隣に座るロボロはギュッと握るようにその四葉のクローバーを持ち、大切そうに見つめていた。

よほど大切なもののようであり、どうやら貰ってから1年も経過していると言うが全く傷も何もない程である

「…それはそうと、Aはさっきから1人で何を作っとるん?」

『ん～…強いて言うなら大切な人に渡すプレゼントかな?』

何を作っているかを渡す本人に先に内容を伝えてしまったらつまらないからね。

一つのサプライズプレゼントという事で内容は秘密だよ。

『あっ!そうだロボロ!今日は久しぶりに訓練もないしこの後城下町に行かない?』

「なんやと?アホか。昨日の訓練で足を挫いた奴が何言うとんねん。」

自分はプレゼントから話を逸らすためにも一つ提案を出してみるが…

確かに…隣で包帯と湿布を用意している彼にど正論を言われてしまうと流石に言い訳もできないため

目を逸らすように自分が静かに黙り込んでしまうと…

「あ～!分かった分かった。Aの食べたいスイーツは俺が買ってくるから…安静にしとるんやぞ?」

『…!!ロボロ、ありがとう!』

こんな、訓練のない何気ない日が私の生き甲斐なのかもしれない。

早く、戦争のない平和な日々が訪れてほしいと思ってはいても状況は反比例するかのようなものなのだ。

嬉しさを全身で表現なんてしたものなら相変わらずではあるが

"い、いきなり抱きつくやな!!"って彼から怒られてしまうのが毎度の流れではあるけど

彼と生きている時間だけは、戦争の事を忘れる事ができるほど幸せな時間なのである。

『…さて、その間に完成させないとだね。』

「ん?なんか注文忘れでもしたんか?」

私も頑張ってその素敵な四葉のクローバーに見合うような物を完成させるからさ。

『ううん。何でもないよ。』

後、もう1日だけ私と共に生きる道を選ぶというのはどうかな?

__偽りの想い__