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自分は恐る恐る年季の入った手紙を取り出し、何年も閉じられていた封を開ける。
何故だか手の震えが止まらないが、それをグッと堪えて中を覗くと…
きっと生真面目で律儀な彼女の事やから、事細かく何枚にもなって綴られていると思っていたのだが。
少し裏をかかれたかのように、入っていたのはたった1枚だけの便箋であった。
しかも、透けて見える部分にはどうやら全く文字も書かれておらず真っさらなまま。
まさか、何も書かれていない手紙を待ち続けていただけなのかと思い自分はあっさりと折られた手紙を開くと…
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貴方と過ごしてきた全ての時間が。
私の人生の100年に値する程のかけがえのない時間です。
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してやられたと思うほかがなかった。
俺は君の事を何も分かってなかったのかもしれへんな。
ほんまに、誰がこんな真面目に書け言うたんよ。
君の思うまま、君らしく書いてくれれば良かったのに
何でこんなにも綺麗に終わらせようとするんよ。
いつもみたいにポジティブで些か煩くて、明るい君らしさは何処へいったんよ。
『…ほんまに、嫌いや。』
『…直接嫌いとも伝えさせてくれへんのやから…タチが悪いやないか。』
自分は彼女からの手紙を強く握りしめては声を我慢するかのように涙を堪えるほかがなかった。
胸が痛くて堪らない。
辛くて苦しい。
いつしか抑えているはずの涙も止まらなくなってしまい
気が付けば、我慢していた声だって漏れ出していた。
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生憎、よく晴れた快晴である今日。
俺は初めて。
『……ほんまに、何でや。』
『なんで!…君が隣にいないんよ!!』
愛していた君の"いない世界"を認めたのであった。
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bloom(プロフ) - 初コメ失礼します。読み始めてから終わるまで涙が止まりませんでした。苦しくて仕方ないのに、最後はとても綺麗で…素晴らしい作品に出会えました！これからも頑張ってください！ (2021年5月27日 6時) (
レス) id: 8bbe5d5c73 (このIDを非表示/違反報告)
笹の葉(プロフ) - 苦しい、、苦しい、、、好きです。応援してます、、！ (2021年5月25日 23時) (レス) id: 271baf5c9a (このIDを非表示/違反報告)
A-tisハルナ - この救われない感じ・・・好き過ぎます！応援してます！ (2021年5月24日 21時) (レス) id: 0f50a1ef1e (このIDを非表示/違反報告)
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