《第2章》無精卵 ページ23
ザワザワと聞こえる人々の声。
華やかに流れる、最近流行りの音楽。
私の両側には、服屋や、スポーツ用品店、雑貨屋が並んでいる。
ここは所謂デパートだ。
あと1週間ほどで、類達のショーが見られる。その時に着る服を探しに来た。
類に会うんだからお洒落をしたいと思ってしまった……。
それに、最近”新しいバイト”を見つけた。メイド喫茶で働いていた時よりもずっと金が貰えて、生活が安定したまではいかないけど、少しずつ改善しつつある。
気分が良い。
今までどんな服着てたっけ。
多分、学校のジャージとかしか来てない気がする。制服とか…。
それに今も制服を着てる。今日は休日だけど、部活とかで何とか誤魔化せるかなって思って。
今どきの女子高生はどんな服を着るんだろ。
『…どうしよ。』
通路に立ち止まって考えていても、通行人の邪魔だから、通路の端に移動する。あー…ほんと、流行りに疎すぎ……。
スマホで検索をかけてみても、なかなかコレと言ったものが無い。
んー、どれも微妙だな…。
通路の端に突っ立っていると、誰かに声をかけられた。
なんか、チャラそうな声。
「ねえ、君今暇?俺ら暇でさ、良かったらこの後一緒に遊ばない?飯とか奢るし」
声のするほうを向くと、3人組の同い年くらいの男子。
1人は明らかにチャラチャラしてて、金髪にピアスバッチバチ。
残りのふたりも、劣らないくらいチャラい。
これが噂に聞くナンパか。
たつきもこんな感じで母に近づいたのかな。だとしたら、こんなんに着いてく母も母だと思う。いや、あの感じ、もっと真面目にナンパしたのかな。
「ねえ聞いてる?俺らと遊ぼうよ」
『あ…いや…予定あるので…』
やんわり断ってみる。こういう輩は下手に強く断ると、手を出してきそうだ。たまにニュースで見る、ナンパを断ったらぶん殴られた、みたいなのにはなりたくない。
「えー、あ、もしかしてナンパとか思ってる?俺らまじ本気だから。君のことめっちゃ好き。」
いやいやいや!初対面の人間を本気で好きになるとかアホすぎるだろ。何なのこいつら。
『アホすぎ……』
あ、ヤバいしまった。声に出た。
前を見ると、明らかに眉間にシワがよってる3人。
絶対聞こえてるって。
「今なんつった?」
汗がダラダラ出る。やばいって。今日命日かも。
ジリジリと顔をつめてくる。強い眼力に思わず目をそらす。
あー……終わった。
______________
更新頻度減って申し訳ないです。
できるだけ更新できるよう頑張ります(ง •̀_•́)ง
38人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
下田(プロフ) - necoさん» 良かったです!!このままで書こうと思います✨コメントありがとうございました🙇♀️ (2022年10月29日 22時) (レス) id: 2bbe31fb0f (このIDを非表示/違反報告)
neco(プロフ) - 検索から発見しました!全然文字数大事だと思います!内容盛りだくさんでサイコーです! (2022年10月29日 21時) (レス) @page6 id: e842605c75 (このIDを非表示/違反報告)
下田(プロフ) - よよよの鬼太郎さん» わわわ…ありがとうございます(><)めっちゃ嬉しいです😭これからも頑張ります❤️🔥❤️🔥❤️🔥 (2022年10月29日 21時) (レス) id: 2bbe31fb0f (このIDを非表示/違反報告)
よよよの鬼太郎 - 検索から見つけました!個人的な感想になってしまいますが、全然よみにくくないですよ!むしろ文字数が多い方が満足感があって私は好きです!これからも応援してます✨ (2022年10月29日 16時) (レス) @page6 id: b96fdc6da6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:下田 | 作成日時:2022年10月27日 18時