帝国の華が芽吹く時【WT】 (ページ3)

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退屈な1日ページ3

朝、メイドの声で起床する。

メイドに身支度を任せ、支度が終わり次第お父様とお母様が待つ食堂へと向かう。

並べられた豪華な食事。

腹を満たすためだけの食事、それなのにこれは多すぎる。

「どうしたA、あまり食べていないようだが…体調が優れないのか？」

「あら、今日はデビュタントに向けての授業が沢山あるのだけれど…やめておきましょうか？」

『大丈夫ですよお父様、お母様。私授業好きですもの。なんてことないですわ』

勿論これは嘘である。

こんなにも多い量を食べれば体調を崩すのは当然だ。

それでも私は笑顔を振りまく。

こうでもしないと2人は喜ばないから。

いい子でいなくちゃ、怒られてしまうから。

「そう？でも今日はなんだか顔色も悪そうだから授業を減らしておくわね」

「そうだな、体調が少しでも回復するよう務めなさい。お前は将来帝国を統べる者だからな」

『えぇ、ありがとうございます。私たくさん勉強して立派になれるよう頑張ります』

あぁ、今日もまた退屈な1日が始まるんだな。