【Fischer's】お魚さん達との日常。 (ページ34)

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涙の理由。ページ34

シルクside

食事を終えて、タクシーを呼び帰路についた。

　「りょうありがとう、、、本当幸せ」

と泣きじゃくるAの背中を撫でることしかできなかった。

シ「俺も、Aと出会えて幸せだよ。」

思えば、小学生のあの時。

こいつの存在に気付いていなかったらとぞっとする。

この俺より小さな体で色々なものを抱えていた彼女は強い。

ある時俺は強いねと言ったんだ。でも、彼女は

　「私は決して強くないよ。弱い自分が嫌いなの。」

と言った。

中々弱いところを見せない。いや、見せたくないのだろう。

でも昔よりは弱いところを見せてくれる様になり、だいぶ安心している。

俺も信頼される男になっただろうか。

シ「ありがとうございました！」

タクシーの運転者にお礼を告げ、一緒に降りる。

シ「マサイ、ごめんラムネ運ぶの手伝って笑」

とインターホン越しに呼ぶ。1人で運べるのに呼ぶのは、理由があるからだ。

マ「珍しいじゃん手伝ってなんて！笑」

シ「俺も少し飲んでるから力入らなくてw」

マサイにAを支えてもらい、俺の部屋に入る。

パァーン

シ「お誕生日おめでとう！！」

「「「「「おめでとう！！！」」」」」

　「え、まって何何！」

マ「あ、そっかおめでとう！」

ダ「お前もだよマサイ！」

そう、ラムネとマサイのお誕生日会。

少し遅れてしまったけれど。

シ「ケーキも買ってある！」

　「食べる！！」

とキラキラした目で訴えるラムネに、女の子だなぁと感じた。