お れ ん じ

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side S.d








.








望と別れて 帰路に立つ 。







独りぼっちの帰り道は







寂しくて 、泣くのには丁度いい 。









「 ... っ 死にたくない .. 、 怖い っ 」








そう呟きながら俯いて歩く 。








アスファルトに涙の染みができる 。








「 あ 、 .. 手紙 」








さっき望が言っていた言葉を思い出す 。









「 教会裏にこんな手紙置かれたら 不安になるに決まってるやろ ！ 」 って 。








意外とすぐばれてもうたから 。







もう一度書き直そう 。








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家に帰れば 一目散に部屋へ駆け込んで








ちゃんとした便箋と封筒を取り出す 。








字が綺麗な訳ではないけれど 、生きてきた中で一番丁寧な字で書く 。









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望へ







生贄として捧げられることはいい事なんだって 。





せやから 、 おめでとうって言ってな ？






これを読んでいる望は







元気でいますか ？





笑顔でいますか ？








そして 、他の誰かと幸せに暮らしていますか ？








もし、望が幸せなら 俺もめちゃくちゃ幸せです 。









「 この孤島を出ていこう 」







そんな約束 、今でも覚えてんねんで 。







叶えられへんけど 、








夢を見せてくれてありがとう 。








俺を忘れないでください 。







愛してたよ







大毅より








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お母さんに僕がいなくなって望が笑えた時 渡してくれと頼もう 。









時計を見ると もう 24時で また今日が終われば








もう 、俺はこの孤島に居ない 。

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