お れ ん じ

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side K.n







.








大毅の血で真っ赤に染まった手で その封筒を開く 。









望へ







生贄として捧げられることはいい事なんだって 。





せやから 、 おめでとうって言ってな ？






これを読んでいる望は







元気でいますか ？





笑顔でいますか ？








そして 、他の誰かと幸せに暮らしていますか ？








もし、望が幸せなら 俺もめちゃくちゃ幸せです 。









「 この孤島を出ていこう 」







そんな約束 、今でも覚えてんねんで 。







叶えられへんけど 、








夢を見せてくれてありがとう 。








俺を忘れないでください 。







愛してたよ







大毅より








.









「 ... っ ぁあ っ .. 大毅 っ 、 大毅 」









「 本当は 、俺がいなくなって
望くんが笑えるようになったら渡してって言われたんやけど ..
今の望くんに渡すしかないって思って 、
... きっと大毅は生贄にされるより 、
こうやって大好きな望くんの手で天国へ行く方が幸せだと思うの 。
だから .. ありがとう 。 大毅の分も生きて欲しい 。 」









そう言ってぐしゃぐしゃの泣き顔で








大毅のお母さんは








俺の手を握って微笑んでくれた 。









.








手紙の最後に書いている愛してたよ









よく見ると何度も消して書いてを繰り返している跡が見えた 。









「 ... 愛してるよ ？ 」








よく見てみると 、そう書いてあった 。









.








届いたよ 、残された俺に君が一番伝えたかった言葉









ちゃんと 、届いたよ

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