【紫】素直じゃない２人 (ページ22)

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７２杯目【過去編】ページ22

岩【ここで大丈夫ですか？】

【はい、ありがとうございます！】

岩【いえいえ】
岩【あ、そうだ。これからもこういうことあるかもなんで、連絡先教えときます】

【え、いいんですか？】

岩【もちろん】
岩【ふっかが寝ちゃって、家まで運ぶの大変だなって時は呼んでください笑】

【わかりました笑】

岩【よし、これでおっけい】
岩【それじゃ、また】

【はい、ありがとうございました！】
【ふっかのこと、お願いします笑】
【おやすみなさい！】

岩【おやすみなさい笑】

家の前で照くんと別れて、車が見えなくなった辺りで家の中へと入る。最初はびっくりしたけど、話してみたら良い人だったなぁ。色々話したけど、とにかくギャップの塊だし…ふっかがよく話す【照】はやっぱり照くんのことだよね。

なんか私が照くんと会ったって言ったら、ふっかうるさいからって言ってたし、今日のことは黙っとくか。

メイクを落として、お風呂に入って、パジャマに着替えたあとベッドにダイブ。ゴロゴロしてスマホを見ると照くんからメッセージ。

“ ふっか、無事に家到着 ”
“ 今日のこと適当に誤魔化しとくから、後日なんか聞かれたら話合わせといてください笑 ”

ベッドで眠るふっかの寝顔と共に送られてきたその文章に、“ りょうかいです！ ”とだけ返して、その日は私も眠りについた。

ーーー後日ーーー

深【ねえ、こないだ俺どうやって帰った？】
深【なんか気づいたらベッドに居たんだけど】

【さあ？私はふっか置いて先帰ったから】

深【うわ、ひどっ！】
深【 ……でもじゃあ、照には会ってないんだ】

【何の話？】

深【んーん！こっちの話！】

【変なふっか】
【 ……あぁでも、変なのはいつもか】

深【なんか今日当たり冷たくな〜い？】

【酔っ払って寝落ちる人には優しくしません】

深【うぅ、ごめんってぇ、】
深【今日は飲みすぎないから！ね？】

【ほんとかなぁ、】

深【ほんとほんと！だから優しくして！】

【 ……気が向いたらね？】

深【絶対向かないやつじゃんか笑】

【ふっかの頑張り次第です】

深【わかった、頑張る！】

その宣言は虚しく今日も寝落ちて、私が照くんを呼ぶまで、あと2時間。ふっかが寝落ちる度に私と照くんは仲良くなっていったけど、その事実をこの時のふっかはまだ知らない。