ep.72 ページ22
岩「ふっか」
深「お。照おはよぉ」
「おはよう、」
岩「結魏さん、なんか元気ない?」
深「元気ないんじゃないのよ、ね?A」
「っ、早く行こ…!」
マンション下。迎えに来てくれた照と合流して車に乗り込むと、すぐAの様子に気がついた。
照に指摘されて顔を真っ赤にさせるAを、バックミラー越しに見て不思議そうな顔をする照は、助手席に座る俺に視線を移して「なんかしたの?」って。
俺はただ、家出る前に「今日かあいいね」って言っただけ。いや、好きだよとも言ったかな。
まぁとにかく、そんな怪訝な顔で見られるようなことは言ってない。純粋に思ったから伝えただけ。
今までなら、好きとか可愛いとか…あんま口に出すタイプじゃなかったけど、Aにはちゃんと伝えなきゃ、俺のこと意識してくんないからね。
当の本人は「辰哉に言われると調子狂う、」らしい。そうやって顔赤くなっちゃうとこも好きだから、やめるつもりはないけど。
深「照さぁ、午前中フリーだったよね?」
岩「うん。午後から仕事」
深「昨日のこと、事務所に話したあと、Aの事務所にも話しに行きたいんだけど、」
岩「あぁ、全然いいよ」
深「まじ?助かる〜」
深「Aー、照が運転___」
岩「ん?どした?」
深「あーいや。 なんでもない」
岩「え?」
深「ちょっと声のトーン落として話すか、」
岩「うん? …………あぁ、そういうね笑」
突然大人しくなった俺を気にして、再びバックミラーを見た照が全てを察して、くすくす笑う。
あんな寝顔見せられたら、起こすわけにはいかないでしょ、笑
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作成日時:2023年9月6日 19時