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『もしもぉーし』
「ぁ、も、もしもし…？」
『ごめんねぇ、急に電話していい？なんて言って』
「ううん！ 全然、あの、大丈夫…っ」
ど、どうしよう。電話の深澤くんなんかやばい、かも…
夜に深澤の電話出るとヤバいっていう噂が流れてる理由、今ならわかる気がする、、、
『……なんか、翠川さんと電話で話すのきんちょーする』
「え…深澤くんも緊張したりするの？」
『えぇー、俺結構きんちょーする方だよ〜？』
「ほんと？」
『なんで疑うの笑』
「だって、深澤くんは電話とか結構してるイメージあるから…」
じゃなきゃあんな噂流れないよね、
『んあー、まぁ電話はよくするかも。時間割わかんない時とか、こうやって人と話したくなった時とか、電話しちゃう笑』
「……なのに、緊張するんだ？」
『それは、翠川さんが相手だから』
「…え、？」
『なんか、翠川さんがきんちょーしてるからってのもあるけどさ？ 電話を通じて話す時が来るなんて思ってなかったし、翠川さんとLINEしてるのでさえ新鮮で、返信くる度にちょっとにやけてた』
「なに、それ…」
『んー、なんだろーね？笑』
電話越しでくすくす笑う深澤くんの声が近くに聞こえて、やばい
てか…深澤くんも同じ気持ちだったの嬉しいなぁ…
「……私もね、深澤くんからの返信待ち遠しかったよ。いつ来るかなぁって考えてたら、本全然進まなかった。いつもだと1日1冊は絶対読み終えるのに、今日は5〜6ページしか進んでないもん笑」
返信来る度に、嬉しくてにやけてたのは、私も一緒。
昨日今日でここまで距離が縮まるのは、予想外だったけど…
でも、深澤くんのことをこうやって知れるのは嬉しい。
『………なんか、さ…』
「ん？」
『翠川さんって…』
「うん？」
『……いや、やっぱりなんでもないっ。』
「え、なに！？」
『んー何言おうとしたか忘れた笑』
「えぇ、気になる…」
『また思い出したら言うね？』
「うん、分かった」
『ぁ、家ついちゃった、』
「そっか。 …じゃあ電話も終わり、かな？」
『……どーする？』
「え？」
どーするって、？
『俺はまだ翠川さんと話したいんだけど。……翠川さんは？』
「……わ、たしもまだ話したい…っ」
『んふ、いっしょだね笑 ちょっとまってて、自分の部屋行くから』
「うん、まってる」
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作成日時：2022年11月16日 1時
