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ショッピングモールの中に入って、辺りの店を見ながら歩いていると、時折真剣な顔で服を吟味する深澤くん。あのとき私が、服を選んで欲しくて！なんて言ったから、選んでくれてるのかな…？
深澤くん、どんな服が好きなんだろう。
さっきは今着てる系統の服好きって言ってくれたけど…
「……ね、Aって普段どんな服着るの？」
「え、えっと…動きやすそうな服、かな」
「てことはカジュアル系？スカートとか履いたりしないの？」
「スカートは、あんま履かないかも。女の子女の子してる服は似合わない気がして…」
「え、そう？ 似合うと思うけどなぁ。 ……1回着てみない？」
そう言って1着のワンピースを持って、私に差し出す深澤くん。
ワンピースなんて、着たことない…な、
でもせっかく深澤くんが言ってくれてるし、
「……着てみ、る…」
「はいっ、試着室あっちにあったと思う。俺店員さんに言ってくるから」
「あ、ありがとう…」
両手で服を受けとると、すぐ近くにいた店員さんに「あの服着てみたいので、試着室使っていいですか？」と聞いてくれる深澤くん。
OKが出たのか、私に向かってOKサインをしてくる。
その姿があまりにも可愛くて、好きだなぁ…なんて思っていると、見えてないと思ったのか深澤くんがこっちに小走りで走ってきた。
「A？試着室行けるって」
「あ、うん。ありがとう」
「着方わかる？」
「ん？バカにしてる…？」
「うそうそ笑 ほら、着てきな？」
そう優しい声で試着室を指さす深澤くん。
もし似合わなかったらどうしよう、なんて思いながら靴を脱いで試着室に入ってカーテンを閉める。
ワンピースって、これ…着方こうであってるよね？
着たことないから分かんないな…
私の知ってるワンピースはもっとシンプルな感じのやつだし、これなんか、複雑、、
深澤くんに着方聞けばよかったな。
……
………
…………
「Aー？着れたぁー？」
「……た、たぶん…」
「なに多分って笑」
「…あの、着れたけど、やっぱ似合わない、と」
「似合う似合わないは自分じゃ分かんないし、俺も見たいから出てきてよ」
「で、でも…」
「大丈夫だって、カーテン開けるよ？」
「ぇ、あ、まって、まだ…っ」
ｼｬｯ
「…っ、」
まだ心の準備出来てないのに、
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作成日時：2022年11月16日 1時
