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「翠川さん、土曜日どこ行きたい？」
帰り道、深澤くんと並んで歩きながら何を話そうか考えていると、突然聞かれた行きたい場所。
深澤くん、土曜日のこと覚えてたんだ…
「…ん？翠川さん？」
「あ、えっとね…深澤くんとショッピングモールに行きたいっ」
「ショッピングモール？」
「うん！」
「いいけど、なんでショッピングモールなの？何か欲しいものがあるとか？？」
「…えっと、 」
巻坂さんと買い物行ったって聞いて、私も深澤くんと買い物行きたくなった、、なんて言ったら深澤くんどう思うかな…
「……ふ、」
「ふ？」
「ふ、服が欲しくて…！ 深澤くんセンス良さそうだし、意見聞きたいなって！」
「……服か。 うん。いいよ〜、じゃあショッピングモール行こうか」
「あ、ありがとう…っ」
さすがに言えなくて誤魔化しちゃった…
でも、深澤くんと買い物…楽しみだな、
なに着ていこう。深澤くんどんな服が好きなのかな。
全然してなかったけど、メイクとかもしてみようかな、
髪の毛どうしよう。うーん、帰ったら色々考えないと…
「……嬉しそうな顔…」
「うん？なんか言った？？」
「ううん。 ………今日、ごめんね。」
「え？」
「何回も話しかけようとしてくれてたのに、無視っていうか、避けちゃったから。」
やっぱりあれ避けられてたんだ…
「あ、うん…！全然気にしてないよ！」
本当は悲しかったけど、今普通に話してくれてるし…
かなしかった、なんて彼女でもない私が言えるわけない。
だから隠したかったのに…
「ほんとに気にしてないの？」
「うん。」
「…………嘘つき。俺が無視する度、悲しい顔してたくせに」
「…っ、」
深澤くんは、いつも私の嘘を見破ってくる。
そこまでバレてるなら、もう隠さなくていっか…
「………ほんとは、すごく気にしてる。無視された時めちゃくちゃ悲しかったし、泣きたくなんてないのに、泣きそうになった。」
「……ごめん。 本当は無視したかったわけじゃなくて、……なんか、俺じゃなくて江藤のこと見てんのが嫌で。ちょっとイライラして」
「え、？」
「さっきだって、翠川さんとちゃんと話したくて、ゲーセン行くの断ってあそこで待ってたのに、江藤と楽しそうに降りてくるし、翠川さん俺といる時となんか感じ違うし、」
「あの、深澤く…」
これ以上は、私…勘違いしちゃう、よ？
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作成日時：2022年11月16日 1時
