青葉城西高校のマネージャーは。【川西太一】Vol.2

12話 ページ15

-国見side-回想



花巻さんと松川さんと喋ってる藤咲さんの声を聞いた。


さっきのことあんまり気にしてないようで強い人だと率直に思った。


体育館を出てのろのろと更衣室まで歩いてる最中に背後、
つまり体育館の電気が一気に消えたのが分かった。


いくらなんでもさっきまで片付けをしておくと言った
藤咲さんがもう戸締りをするのは早くないか？


嫌な予感がして体育館に戻る。
体育館は真っ暗で本当に帰ったのかとも思った。けど




国「靴に、スクイズ...」


藤咲さんの中履きは下駄箱に置きっぱなしで
矢巾さんが体育館まで持ってきたスクイズも置きっぱなし。


さすがに帰ってないと瞬時に思った。それと同時にブワッと焦りを感じる。
教官室にある鍵をとって震えた手で備品室の鍵を開ける。



考えたくなかった。想像したくなかったものが目の前に現れた。



国「............藤咲、さん？.....っっっ、藤咲さん！！！」





これほどにまで『ぐったり』という言葉どおりの姿を見たことがあるだろうか。



少なからず女子の体に触るというのは躊躇するがそんなこと考えてる場合じゃない。




手足が冷たくて、呼吸が浅い。


あぁ失神してる。頭は、意味わかんないくらい冷静にそんなことを思ってた。

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