青葉城西高校のマネージャーは。【川西太一】Vol.2

10話 ページ13

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A「は？？は？？まてまてまて」



分かってはいる。がやってしまう。


鍵とかスマホとか無くして絶対ないだろってところも触ったり見たりするよね。



今絶賛それ。


さっきの音は扉が閉まり鍵も掛けられた音。



わかるけど何度もガチャガチャと引き扉を開けようと試みる。





A「開かないやんけっっっっっ！！！！」






知ってたけど！！！！





えなに！？！！もう異能でバーンと1発で壊しちゃう！？ ダメか！！！


こういうの時に普通の高校生は不利だな...




一周まわって冷静になって備品室をぐるりと見渡す。


A「あっち(用具室)じゃなくて良かった」



用具室には言わずもがなバレーで使う支柱やら
ネットやらボールやらがあり、あとなんかマットもある。

そして言わずもがなジメジメしてて 汗ｯｯ って感じのとこ。




対して備品室。

今まで記録し続けたバレー日誌や他校の参考資料に試合DVD、
横断幕に救急箱、その中身の予備。端っこには椅子と机、
バレーボールが2個。残念ながら小窓しかないがマシな方だろう。


さて、どう過ごそうか。
って思ったけど。


暑い。息苦しい。



黒に包まれるのは悪くないが生憎暗く狭いところに追いやられるのは嫌いだ。




息の仕方が急に分からなくなる。





...さすがに誰も助けに来ないか？来なかったらどうしよう。



スマホ更衣室だし。



脂汗が滲む。視界がぐにゃりと曲がる。息が浅くなる。





助けて貰うことなんてそうそうないと思ってたのに最近助けてもらってばかりだな…
まぁまだ 助けは来てないけど。



太宰『高校に行ってそこに染まらないようにね。』



その言葉が頭でぐるぐる回りながら意識が途切れた。

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