薬作りの魔法使い(Ⅱ) (ページ8)

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え？っと首を傾げた如恵留なんて置いてけぼりで如恵留の心臓に左手をかざす

ふっと微笑みながら如恵留の魔力を少しだけ拝借するように右手で如恵留の唇を撫でる

スっと口を開く

｢【神信聴言(しんしんちょうげん)】｣

光を感じ目を閉じる

次に目を開けた時には白い空間に立っていて左手はしっかり如恵留と繋がっていた

川｢…どこ…ここ…｣

ポカンっとしているところ悪いが私の魔力にも限界はある

ことは早めに理解してもらおう

｢時間ないから秒で理解してこの魔法は聖者としか使えない魔法。そしてこの魔法は神を信じる聖者に報いを…この話はまた後でとりあえずあそこ｣

私が指さした先には2人のご夫婦が立っている

さっきまで血の海に横たわっていた2人が

その姿を認知した彼は目を見開く

驚いている場合じゃないよ

そう言い聞かせるように手を引いて走り出す

2人の元へと行くとガバッと如恵留を抱きしめた

川父｢…ごめんな。如恵留。あとは任せたよ。｣

川母｢如恵留。どこまでも素直に優しく大きく育つのよ…｣

そう微笑んだ2人は足を進める

目の前には光の道

待って…と声を絞り出した如恵留の足が進みそうになる

それを引き止めるかのように手を引いた

｢…言いたいことは??｣

そういうと下唇をかみ締めて1呼吸置いてから大声で叫んだ

川｢…お母さん!!お父さん!!…産んでく…れて…!!あり…がと…うございました!!本当に…本当に…幸せだよ…今もこれからも…｣

そう言って目を細めた彼は崩れ落ちる

嗚咽を漏らしながらなく彼に寂しそうに振り返ったお2人は手を振った

『｢｢貴方みたいな立派な息子が私たちの息子でよかった｣｣』

そう言ってまた光が私たちを襲う

ふっと意識が戻るとさっきの協会

しゃがんでいたが尻もちを着きそうになったところでめめに支えられた

目の前には涙を流す如恵留と心配そうに頬を舐めるしめ

咄嗟に口を開いた

｢ごめん…10分とか見栄張ったけどやっぱり数分しか持たなかった…｣

そういうと首を横に振った

川｢んーん…大丈夫…お嬢…ありがとう｣

綺麗な笑顔につられて笑顔になる

えへ。いいよ。なんて子供っぽく返せば頭を雑に撫でられた

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○神信聴言(シンシンチョウゲン)→聖者の魔力を借りることによって使用出来る魔法。聖者が望む事を魔法使いの力を借りて神が叶えていると言われている。“神を信じる者に報いを”