10神は居たが居なかった。 ページ12
『お邪魔しマース・・』
国木田さんに合鍵を渡されて、
そっと玄関のドアを開けた。
社員の寮だと言っていたけど、
『はへー、思ったより広いなー。
和って感じだ。畳もふすまある。古き良きJapanese Cultureだ』
部屋は広い。が、
思いの外に部屋は殺風景だった。
机と布団だけ。
「そのうち太宰の奴も帰ってくるから、あ"ー、帰ってこないこともあるが、この部屋を共同で使ってくれ」
『りょーかいっ』
「じゃあ今日は好きに行動していい」と言い残して、国木田くんは探偵社の方向に歩いて行ってしまった。
『1人か。』
何しよう。
射撃の練習でもいいけど、
まずなれてないこの"異能力"について調べようかな。
『新約聖書。あー、どんなだったっけ。無神論だったし、詳しくは知らないんだよな』
携帯が使えればググれるのに。
パッと現れて
パッと使えるような携帯なんて
持ってないし。
『あ、・・出せばいいじゃん。異能で』
異能力を調べるために異能力を使うとかちょっと変な感じだけど、
『異能力"はじめに言葉があった"
ネットにつなげる携帯』
ポンっと手の内に収まるは、
前に使っていたのと同じ携帯。
あと必要なもの____
『・・・
バラバラと現れては床に散らばる弾丸を、
拳銃に詰めて行く。
いつかきっと使うだろうし、
予備もあるに越したことはない。
「たっだいまー」
『お帰りなさい』
「いやあ、君をほっぽって出掛けたことを国木田君に怒られてしまったよ。子供でもないのに、過保護だね。あはは」
その特徴的なコートからびしょびしょと水を滴らせて、太宰さんが部屋に上がろうとする。
『ちょっと待ってください!!!?』
「ん?」
『着替えて!畳腐っちゃうから、
着替えてから部屋に入ってください!!
今タオル持ってくるんで』
どうやら外は土砂降りのようで、
傘もささずに帰って来たらそうなるでしょうね、
という格好で太宰さんは帰ってきた。
「タオルは洗面所だよ」
『了解です!!
そこ動かないでくださいね!?』
殺風景な部屋と、
今の行動_____
『太宰さん、いつも何食べてます?』
「部屋に生えたキノコとか、
外に生えてる雑草」
『・・・』
分かった。
この人は稀に見る
"生存能力0の人間"だ。
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蓮(プロフ) - 作風がとても好みです。更新楽しみにしてます^^おヒマな時でいいので是非更新して欲しいです〜 (2018年2月15日 21時) (レス) id: 08e4aa4459 (このIDを非表示/違反報告)
レイ - 面白いです! 更新頑張って! (2017年11月26日 16時) (レス) id: b249a2dfe1 (このIDを非表示/違反報告)
桃色レイカン(プロフ) - ひゃー、能力かっこいいですね!! それに話の内容も面白いし!! 更新頑張って下さいね!! (2017年11月25日 23時) (レス) id: 94e6182257 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:梅花 | 作成日時:2017年11月20日 23時