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ブブッ
スマホのバイブ音
A「あ！そうだ、あたしスマホを」
Aがボストンバックからスマホを取り出す。
画面をタップすると
佐久間【Aちゃん、まだ部屋には戻ってないかな？高田、大丈夫だった？1人ぼっちになってない？蓮とは一緒に居れてる？由美ちゃんとは会えた？ふっかに連絡してるんだけど、全然でないよー。俺はもうお風呂も明日の準備も終わったからなんかあったら連絡してね！】
A(大介君…)
そこには佐久間のありったけの気持ちが文章となって送られてきた。
Aは胸が一瞬苦しくなった。
目黒「…佐久間君から？」
A「なんでわかるの？(笑)やっぱりエスパーじゃん」
目黒「Aちゃんの顔見てればわかるよ」
A「え？あたしどんな顔してた？」
目黒「んー、大事な人からのメッセージを読んでる感じ？かな」
A「…大事な人…か。」
目黒「Aちゃんも好きなんだよね？佐久間君のこと」
A「…あ、えっ、と。自分でもよく分からないんだけどすごく大事な人で、一緒にいるとほっとするっていうか…」
目黒「それは、好きと同じだよ。一緒にいて安心出来るってことはその人に気を許せてるってことだから。好きじゃなきゃ一緒に居たいと思わないじゃん。」
A「妙に説得力があるよね。蓮君の言うことって(笑)」
目黒「俺はAちゃんが1番幸せでいてくれればいいから」
A「…蓮君？」
目黒「佐久間君に気持ち伝えた？」
A「…ううん。」
目黒「ちゃんと伝えてあげて。喜ぶから」
A「あたしはさ、ただの一般人な上に歳も全然上でしかもバツイチで子供までいるんだよ？ …そういう好きとか付き合うとか…やっぱり非現実的な気がしてずっと避けてきたんだよね」
目黒「…うん。確かに俺らの仕事柄いつスキャンダルになるか隠して隠して付き合ったりしなくちゃいけないし、まして子供がいるとか世間に知れたらとか。…でもさ、好きな人は環境とか年齢とかで選ぶもんでもないし。たまたま好きになった人がそうだった。って話じゃない？」
A「そうだけど…」
目黒「俺がもしAちゃんと付き合うなら、きちんと責任もってAちゃんも家族も時間をかけてでも大切にしていきたいと思うよ。好きなら一緒にいたいから」
目黒はまた真っ直ぐな目でAを見つめる
Aは一瞬ドキッとし、目を逸らす。
A「蓮君。例えが…さすがにドキドキする」
目黒「だって本当にそう思うから」
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作者名：FlowerDream | 作成日時：2024年3月26日 22時
