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車内は笑い声でいっぱいだった。
佐久間「Aちゃんってさーめっちゃ笑うよね(笑) まじ楽しい〜!」
A「えー?そんな事言ったら、大介君の方が笑ってると思うし、声でかい(笑) だからつられて笑っちゃう(笑)」
佐久間「ははっ!じゃぁ、どんどんつられて!」
佐久間(そのまま釣られて、俺の元に来い〜〜!!)
念を送る
佐久間(ずっーと、気になってた事があった。聞かれたくないかもしれないと思うんだけど、やっぱりどうしても気になる。いいかな今聞いても…)
佐久間「あのさ…言いたくなかったら全然いいんだけど。1つ聞いてもいい? 嫌な気持ちになったらすぐ言って!」
A「…うん。わかった。どーぞ?」
佐久間「その、なんで離婚しちゃったの…? Aちゃん完璧じゃん。こんなに素敵な奥さんもらったら、普通手放さないよ!」
(俺なら絶対にね)
A「…。(笑)まず全然完璧じゃないし、欠陥だらけだよ(笑)まぁ、若かったし、色々とね…。」
佐久間「…ごめん、やっぱやだよね過去のことなんて!忘れて!忘れて!」
A「あ!いいの。もう何年も前の事だし!聞いて!…ってのもおかしいかぁ(笑)」
Aは下を向いてクスッと笑った。
佐久間「うん、聞きたい。」
A「前の職場で同期だったの。私は事務職で元旦那は営業で、仕事で色々関わる事多くてそこから何となく付き合って〜できちゃった結婚(笑)」
佐久間「うん。そうだったんだね」
(元だけど、旦那という響きに胸がズキッとした。)
Aは淡々と話を続ける。
A「で、お互い若かったってのもあって、あ、元旦那は年下だったんだけどね。なんだろね、私じゃ満たされなかったみたい(笑)浮気された(笑)ははっ。」
佐久間「うそでしょ? 信じらんないよ…俺だったら絶…」
胸が苦しくなる。
A「ほら、私がさもっと寛大な心の持ち主だったら見て見ぬふりしてあげられたんだけどね。まだ私も若かったし(笑)。挙句の果てにはその浮気相手から別れてくださいって言われるっていうね(笑)情けないよね〜私。ははっ」
Aは無感情でスラスラと言葉にする。
佐久間「…そんな辛い思いしてたんだ…」
佐久間は鼻をすする。
A「え?大介君?」
佐久間は感情を抑えるのに必死で、大きな目が赤くなっている。
佐久間「ごめん!辛い思いしたのはAちゃんなのに、俺じゃないのに…」
A「…ありがとう。寄り添ってくれて」
Aは佐久間の方を見て、優しく微笑んだ。
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作者名:FlowerDream | 作成日時:2024年3月13日 0時