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〜🎶〜
Aはふと17時を知らせるチャイムに気付く。
A「あ、そろそろ夕飯の準備あるから。いくね」
佐久間「あ、うん。じゃこれねっ」
そう言って後ろの紙袋に手を伸ばす。
A「今日は本当にありがとう!凄く楽しかったし、こんなにお土産ももらっちゃって。何から何まで…」
Aはぺこりと頭を下げる。
佐久間「いーの!俺が全部好きでやってることなんだから!楽しんでもらえたなら、それが1番!」
A「うん、ありがとう!じゃ」
Aはドアに手をかけたその瞬間…
佐久間がAの腕を掴む
佐久間「あ…待って、」
佐久間は名残惜しそうに無意識に手を掴み引き止めた。
Aは一瞬目をまん丸くして、佐久間の顔を見た。
佐久間は深々く被った帽子の奥から、まっすぐAの目を見つめて「また、誘ってもいい?」
真剣な眼差しでAに向かって言う。
Aは一瞬戸惑ったが
A「…うん。」
Aは一瞬目を逸らし恥ずかしそうに答えた。
佐久間はスッと掴んでいた手を離す。
佐久間「やったね!じゃ、帰ったらさっきの写真送るね!じゃ、また!」
佐久間は一瞬の真剣な顔つきから、パアッ〜と無邪気な笑顔に変わる。
A「じゃ、行くね。気を付けて帰ってね。大介君。」
Aは車から降り、胸の辺りで小さく手を振る。
佐久間も両手で手を振る。
佐久間はAの後ろ姿が見えなくなるまで、ずっと見送っていた。
A(…何か今日1日大介君の言葉や行動ひとつひとつに感情が忙しかった気がする。
あー何か学生の頃の気持ち思い出したなぁ。
好きな人にドキドキするみたいな(笑)…ん?好きな人?え?!違う違う!相手はアイドルだよ!私は何言ってんだ!有り得ない!!だいたい歳も違いすぎ!現実現実!!)
ペチペチっと自分の顔を叩く。
Aは1人歩きながら、心の中の声が止まらない。
A(…でも、また誘っていい?って言ってたよね…どういう意味?やっぱり社交辞令だよね…あーやだやだ!変な期待とかするな!そもそも優しい人だから、皆にそーなんだよ!!あーもう私らしくない!)
Aはまた誘っていい?と言う真剣な眼差しの佐久間の顔が脳裏に浮かんで、一瞬ボーッとした。
A「あ〜もう!ご飯何にしよ!」
Aは気持ちを無理やり切り替え、マンションのエレベーターに乗る。
佐久間side〜
「気を付けてね。大介君」その言葉を思い出すと、顔がニヤける。
(やばい〜!大介くん。って(笑))
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作者名:FlowerDream | 作成日時:2024年3月13日 0時