㉕ ページ25
佐久間「開けるね。」
佐久間は扉をゆっくり開けた。
Aは大きく深呼吸をし、顔を上げた。
佐久間は高田の位置を確認し、Aを一番離れた席へと誘導した。
佐久間「Aちゃん、大丈夫？ ここ、座って。」
佐久間さんは優しくAに声をかけ、何事も無かったように隣に座る深澤さんに話しかける。
佐久間「ふっか、次誰〜？俺入れていーの？！」
ふっか「おぉ〜入れな入れなー！もう順番めちゃくちゃだし(笑)」
A(はぁ…何か一気に疲れた…。高田さんの方見れないや。佐久間さんが居てくれて本当に良かった。)
由美「あ！！ねぇ、A！見てデザート来たよ！！」
A(あ…すっかり忘れてた… )
スタッフが2人の前に大きなお皿に乗ったケーキとフルーツの盛り合わせを並べた。
由美「わー！！めっちゃ可愛いし、美味しそう！」
佐久間「おーまじだ！すげーめっちゃ映えるじゃん！！写真撮っていい？Xに上げたくなる絵面！上げないけど(笑)」
佐久間はさっきの真剣な顔とは想像できないくらい子供のようなむじゃきな顔でスマホを片手にパシャパシャと写真を撮り始めた。
深澤「おー！すげぇー！2人とも待ってまだ食べないでね！俺も撮らせて！」
佐久間と深澤ははしゃぎながら写真を撮りまくっている。
それを笑いながら見ている渡辺。
A(ほんとに仲良いんだなぁ。何か見ててホッコリする。お陰で嫌なことも忘れられる。)
佐久間「おーい、ふっか！終了！いつになっても食べらんないやん！お待たせしました！どーぞ、召し上がれ〜」
A由美「いただきます！」
A「わぁ、めっちゃ美味しい！ね、由美！」
由美「うん！今まで食べたスイーツで1位2位争うレベル(笑)」
佐久間(Aちゃん、めっちゃ笑顔になってる！良かった〜設楽さんありがとうございます！)
高田は遠くからAを見つめていた。
山下「高田〜お前顔怖いぞ！(笑)」
と、視線の先を見ると…「なぁ…まじでAちゃん狙ってんの？」
高田「…」
山下「まじやめとけって！見てみろよ。付き合うとしたってあの中の誰かとかだよ。俺らとは釣り合わないって」
高田(…さっき邪魔が入らなかったら何とかなりそうだったのに。押しに弱そうだからな。手に入らないとなると燃えるんだよなー俺。絶対また会える。その時は確実に落とす。)
佐久間(さっきから、視線がすげーな。まだ諦めてねーなぁ、あれは。この先関わる事なければいいけどなぁ。)
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作者名：FlowerDream | 作成日時：2024年2月25日 21時
