8日目 昼間 ページ12
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「A!」
「ちょいとあんた!他にも人がいるんだから静かにしな!」
おっと、主だと思われる婆さんから注意されてしまった。
「すみません、あのAっていますか?」
「Aなら奥のベッドにいるよ。
でもね、影がないんだ」
私の治癒でもダメだったよ、と追加するように言った婆さん。
そりゃそうだ、多分俺の闇が足りなくなったんだろう。
大丈夫だ、俺がいれば...。
「俺治せるんで、心配しないでください。」
安心させるように少し微笑み優しく言う。
「そうかい、それじゃあ頼むよ」
「はい」
そう言い、俺はAのいるベッドへ向かう。途中、カーテンの開けられた2つのベッドに2人が座っていた。
緑のモジャモジャ頭のやつと金髪のガリガリのおっさん。
ガリガリのおっさんはオールマイトだと思う。瞳の色、特徴的な髪型、そして雰囲気がよく似ている。
「こんにちは」
そう言って通り過ぎると、モジャモジャ君が立ち上がった。
「あ、あの!」
「どうしました?」
「貴方はAさんの何なんですか?!
もしかしてヴィランなんじゃ...!」
あぁ、こいつはバカか?
確かにこの時間帯にここに来たのは怪しいかも知れないけど。
「さあ、貴方には関係ないですよ?
1つだけ言うとすれば、“時間的に今ここにAと接触する人間は怪しい”と推測するのもいいですが、それに対しての根拠がない。
それを忘れないようにね、それに俺にとってはそんなことを言い出す貴方の方が怪しいです。
それでは」
俺はモジャモジャ君と話し終わると、Aのベッドの方に向かう。
仕切られたカーテンの中に入ると、俺を待っていたのかAが起きがっていた。
「起きてたのかよ、A」
『うん、レイが来る気がしたから』
「そうかよ」
ぶっきらぼうに俺が言うと、フフッと笑うA。
笑顔がとてもまぶしい。
あっそうだ、影を治さないと。
そう思いだし、Aの頭を撫でる。
気持ち良さそうにすり寄ってくるA。
ちょ〜可愛い。
おっ、影が戻った。
「A、帰れるか?」
『いや、ちょっと足に力が入らない』
「まじか、じゃあおんぶだな」
俺がそう言い少し屈んでAがちょうどのれる高さくらいにする。
「荷物はあいつらが運んで来てくれるから安心しろ、のれ」
『うん、ありがと』
俺の背中に乗るA。
そして俺らは婆さんのところまで行って挨拶をし、ハウスに戻った。
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ネギトロ81194(プロフ) - ありがとうなんてそんなことないですよ!私はミュニカさんの作品で疲れた心を癒しているのでむしろありがとうございます!あと、私非ログ民だったけどログインしたのでIDが違うけど勘違いしないで下さい!これからも頑張って下さい!!! (2019年12月22日 15時) (レス) id: 1e30984a66 (このIDを非表示/違反報告)
ミュニカ(プロフ) - ネギトロ81194さん» いつもありがとうございます!遅くなりましたが今日更新することができました。アカウントが変わりましたのでこれからは“ミュニカ”としてこの作品をよろしくお願いします! (2019年12月22日 7時) (レス) id: 73bb853fb5 (このIDを非表示/違反報告)
ネギトロ81194 - ああああああああああ何回読んでも、飽きない!好き!!頑張って下さい!! (2019年11月25日 20時) (レス) id: 0e7815ed8c (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - ネギトロ81194さん» ありがとうございます!これからも頑張って行くので応援よろしくお願いします! (2019年11月20日 18時) (レス) id: 99ed63d8e4 (このIDを非表示/違反報告)
ネギトロ81194 - 続き気になります!更新頑張って下さい!!! (2019年11月1日 8時) (レス) id: 8e841cc71d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミュニカ | 作成日時:2019年2月9日 23時