第33話 過去:2 ページ34
前任の私は欲望にかまけ目的を忘れるような愚か者でしたが、今度の私は完璧な市民です。
とふざけている場合でもない。
暦海の件は早いところ解決しておかなければならないのだ。
あいつがまだ幼いうちにAさんと私の関係をハッキリさせないと将来的に苦労しそうだから。
「…って人が真剣に悩んでるときに限って何で来んねん猿ゥ！」
「セッピーから面白いことになってると聞いて参上した次第でございます！」
「こいつにだけは言うな言ったのに！」
この人はふぁんきぃさん。私の(尊敬できない)先輩2号。
元々は同じ部署で働いていたのだが私がこっちに移動したためこうして彼が遊びに来るようになったのだが来ていいとは一言も言っていない！
「越してから全然連絡くれへんから心配しとったんやでー？息子くんのこと、解決してへんのやろ？」
「ぐっ…。まぁ、はい。預かり先で色々ありまして…」
私が強く文句を言えないのには理由がある。
私情も含めた転勤。これを根回ししてくれたのは他でもない彼だからだ。
「苗文字Aさん？あっこのなぁ、親父さんとは悪友みたいなもんでな」
「は…はぁぁぁ！？ふぁんきぃさんAさんのこと知っとるんですか！？」
「おん。会ったのはこーんなちっちゃい頃やから顔とかはよお覚えてないけどな。2年前にお前のことを調べてくれって頼まれたときは偶然ってあるもんやなと思ったわぁ」
「待て！聞き捨てならない言葉が聞こえました！頼まれた！？誰から！」
「せやから苗文字Aさんに。あー、正確には娘のお願いで親父の方から俺に話が来たんやけども…、ん？これ言っていいやつやったっけ？」
絶対よくないと思うがこれで辻褄が合う。
いまだにAさんがここまでしていた理由は不明だが一つ確信のいったことがあった。
彼女は暦海の母親とただのお隣さん以上に親しい仲にあったに違いない。
よく考えれば当然だ。
そうでなければ、私が演劇をやっていたことなど、知りえないのだ。
「あいつがAさんに暦海を託した…？だから私を探した？だとすると暦海の忘れているという台詞はどこで関係してくるんだ…？」
「ワトソン君。考えてるとこ悪いけど電話鳴ってるでぇ」
「あ、ああ…どうも」
携帯を取るとそれはまさに今考えている彼女の声だった。
「とわこさん。もしご自宅にいましたら近くを通ったので乗りませんか？今日は家に来てくださると聞いたので…」
私はこれはチャンスなのだと思った。
…隣の野郎はいらないけど。
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ゆーか@実況者厨 - 順位付きおめでとうございます。ほんとにtowacoさんの性格掴んでるなぁと思わず読みふけってしまいました。これからも応援しています！更新頑張ってください (2016年10月29日 10時) (
レス) id: b57f6b3e4c (このIDを非表示/違反報告)
おぼろ(プロフ) - スベリヒユさん» 誰かわかるかなと思っていたら即刻ばれました(笑)当たりです。がんばります、ありがとうございます。 (2016年10月10日 0時) (レス) id: c45ae40ad4 (このIDを非表示/違反報告)
おぼろ(プロフ) - ユウさん» ありがとうございます！がんばっていきますのでよろしくおねがいします！ (2016年10月10日 0時) (レス) id: c45ae40ad4 (このIDを非表示/違反報告)
スベリヒユ(プロフ) - 凄く面白かったです！！「暦海」っていうのは以前生放送で子供に付けたいと言っていた名前ですかね？雰囲気もギャグも素敵です！更新楽しみにしています！とわぽん大好き(≧▽≦) (2016年10月9日 20時) (レス) id: 3b55e177ce (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - めっちゃ面白いです!!towacoさん大好きなんでこういうの凄い嬉しい( *´艸`)更新頑張って下さい!! (2016年10月9日 16時) (レス) id: 63ce42142e (このIDを非表示/違反報告)
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