夢じゃなくて現実に (ページ3)

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ootside

ご飯を食べ終わり、お風呂に入る。

シュワ〜と音を立てて溶けた入浴剤のいい香りと、
ぬくもりが俺の体を包む。

はぁ〜、何で俺の彼女は、こんな無自覚なん…？！
ホント心臓に悪いわ。…まぁそこが可愛いとこなんだけど。

なんて事を考えてたらのぼせそうになってしまった。
急いで上がって、なんか飲もう。

風呂から出て、自分の分と、彼女の分の飲み物を持って、
リビングに向かう。

あれ…？何してるんやろ？アワアワしてるけど…

大「…どしたん？そんな慌てて？」

そう訊くと、彼のしっかりした腕に抱き締められた。
えっ、ちょっと？！きゅ、急にどうして？

今度は俺がアワアワしてしまう。
そしたら、上から俺の顔を見つめて
須「…なんか、びっくりさせたくて。
でも考えたら出てきちゃったから、慌てちゃった。」

なんて照れながら微笑むもんだから、もう心臓がキュッてなる。…俺、どれだけ振り回されるん？？

須「…じゃ、俺からもプレゼント!!」

体を離し、オシャレな袋を瞳をキラキラさせながら、
まぁまぁ大きいプレゼントを渡してくれた。

大「…なんやろ？？」

袋を開けると、
大「お！ショルダーバッグだ。」

焦げ茶色のバッグで、黒のファスナーが着いている。
待って、すごい嬉しい〜！

大「…クリスマスプレゼントってこんなに嬉しかったっけ。
あ、駿貴がくれたからか。」

須「…急に名前呼びとかやめてよ〜。もぉ〜」

何て顔を真っ赤にしている。
ふふ、さっきの仕返しや。

なんか照れ臭くて飲み物を一気に飲み干した。

それから約1週間後。

大「じゃあ、今年もお疲れ様でした！！来年も楽しく元気に居られることを祈って、カンパーイ！」

須「カンパーイ！！」

今日は大晦日。もう今年も終わってしまう。

須貝にテレビで一目惚れして、撮影で一緒になって。
まさかの展開を迎えたと思ったら、気づいたら隣に居て。

ほんとに幸せな1年やったな。

…須貝は幸せでいられたんかな？
少し不安が募り、聞いてみたくなった。

大「…なぁ、今年はどんな1年やった？」

そう訊くと、クシャッと俺の大好きな笑顔を見せた。

須「大津さんの隣に居られて、凄い楽しくて、嬉しくて
1番幸せになれた1年だったよ？」

と、いとも簡単に俺の不安を消してくれるのは、
きっと、須貝だけだから。

離れないように、ぎゅっと須貝の腕を引き寄せた。

そして、来年も彼の隣で笑っていられますように。

そう心の中で祈った。

終わり