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「はい、日替わり定食Bのライス大盛り!」
「ありがとうございます…………」



これ育ち盛りの男子高校生が食べる量でしょ、と恨めしげな視線を送れば、治は涼しい顔で

「食い切れんかったらオレが食うからとりあえずお前は全力で食え」

ととんだ無茶振りをしてくる。


「全力で飯食うとか…………無理…………」

げんなりしつつも席に着き、とりあえず箸を手に取る。

「私のおかず食べる?」
「交換やったら応じるけど譲渡は禁止やで」


治はやたら私に食べることを覚えさせようとしてある節がある気がする。

養豚計画でも立てているのだろうか…………



「お、リア充発見!!消毒するで〜〜!!」
「…………侑、嫉妬は見苦しいよ」


そこにやってきたのはよりにもよって侑とチームメイトの彼である。名前は角名くんだと治から聞いた。


「リア充って誰の話」
「他にどこにおんねん。お前らや」

指を指されて思わず治と顔を見合わせる。

「治、私たち付き合ってるの?」
「よう分からん」

治の答えを聞いて、私は侑の方に向き直る。

「ということで侑、私たちリア充じゃないです」

「え、」
「嘘やろ」
「あーあ」

男子3人組が三者三様の驚愕とため息とをつき、治に関しては完全にフリーズしてしまった。

「古村お前…………わざとやっとんの?」
「何が」


「侑、もうこの件に関して踏み入りすぎると治が死ぬ気がするからやめた方が…………」

角名くんが目を泳がせながら侑を止めようとするが時すでに遅し。



「こんなにお前のこと好きやなかったら朝4時に起きてお前の為に飯なんか作らんで!!」
「えっ」

思い起こされるのは例のピクニックでの件である。
まさかそこまで手をかけていてくれたとは夢にも思わず。


「ごめん気がつかなくて…………」
「もうええねん…………侑は後でシバく…………」
「あ、死んだ」

私の謝罪に、治は蚊の鳴くような声でそう答えたのだった。

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( ͡° ͜ʖ ͡°) - 天使たちの界隈、、、ご馳走様でした。 (2022年7月3日 15時) (レス) @page16 id: 66af0a391c (このIDを非表示/違反報告)
優希(プロフ) - 続編読みてぇ…!!ってなりました!とってもワクワクしました! (2021年3月5日 1時) (レス) id: b7466b25cd (このIDを非表示/違反報告)
アネリア - てゐさん» うぉぉぉぉぉっ!カッコ良死するっ!めちゃ良かったですっ!頑張って下さいっ!応援してますね! (2018年5月18日 15時) (レス) id: e38d234ea8 (このIDを非表示/違反報告)
てゐ(プロフ) - awoakes72ekil11さん» ありがとうございます! (2018年5月7日 10時) (レス) id: 8cb19e8708 (このIDを非表示/違反報告)
awoakes72ekil11(プロフ) - 良いお話しですね(*´ω`*)少しずつ楽しく読ませていただいてます(*´ω`*) (2018年5月3日 21時) (レス) id: 6700fbd6c1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:てゐ | 作成日時:2018年4月30日 17時

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