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そのまま大ちゃんと、以前と丈くんと一緒に来た事のあるお店に行った。
個室の部屋へ向かっていると、よく知った人をみかけた。
見間違えなんかするわけがない俺の大切な人、丈くんだった。
声をかけようとするが、声がでない。
そう、丈くんと一緒にいる人を見てしまったから。
綺麗な女の人と親しそうに個室に入ろうとしていた。
心がが震えた。
その場から逃げようとした俺の腕を大ちゃんが掴む。
「はっすん。逃げずにはっきりさせた方がええよ」と呟いた。
丈くんは、こっちを見て俺たちに気付き目を見開いた。
そして女の人を先に部屋に入ってもらい、こっちに来た。
「大橋、すまん。
こういうことだから。」
こういうことって、なんなんや！と頭では突っ込むが口には出ない。
そのまま時間が停止した。
その沈黙を破るように大ちゃんが
「じ、丈くん、これ何かの間違いやよね。
拗らせないうちにちゃんと説明してくれへんか？」
「間違いやない。
見て分からんか？」
「ちょっと！！
さすがに西畑でも怒りますよ！」
大ちゃんが大きい声を出した
普段は穏やかな大ちゃん
人の事になると周りが見えなくなるぐらい感情をあらわにする
このままじゃまずい！
と大ちゃんの手をとり店の出口に歩こうとした。
「いい訳ないやん！！」と涙目の大ちゃん
とにかくここにいたらいけないと思い、大ちゃんを引っ張り店を出た。
外の風が、冷たく凍えるようだった。
いや、凍えてるのは俺の心。
いま見た現実に心が追いつかない。
寒い、誰か助けて。
このまま凍えて立ってられなくなる。
そんな時、ふっと抱きしめられた。
「大ちゃん？？？」
「はっすん、我慢したらあかん
吐き出しなよ
西畑、ずっと付いてとってやるから寂しくないで！」
大ちゃんが俺を包んでくれてる。
大ちゃんの温かい細身の体が、俺の冷え切った心と体を暖かく包んでくれてる。
暖かい・・・
凍えた心に少しずつ暖かさが戻ってくる。
ぽつりぽつり、目から何かが落ちてきた。
涙と気付いた時には、それは溢れだした。
失恋でこんなに泣けるものかと失笑した。
大ちゃんは黙って包んでくれてた。
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ぐりーん(プロフ) - やまびこさん» やまびこさま、読んでいただきコメントまでもらって嬉しいです(*´꒳`*)ありがとうございます♪ (2022年2月11日 21時) (
レス) id: dd92543ad8 (このIDを非表示/違反報告)
やまびこ - とってもよかったです (2022年2月11日 14時) (レス) @page13 id: 23a3c657d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぐりーん | 作成日時：2022年2月7日 11時
