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◇story 3◆ ページ5
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監督の話の後、すぐに解散になった。
試合で働いた足達は弱々しく体育館を去った。
____及川を一人除いて。
及川は誰も居ない体育館に一人立ち竦んでいた。何かしなくては気がそらせない、と無造作に置かれていたボールを打った。何本も何本も打った。
痛い。痛い。試合から打ち続けて痣ができた掌よりも心が痛かった。
働き過ぎたのか足が震えた。程なくして力が抜け、へたり、床に崩れた。
「終わっちゃったかー」
体を大の字にして及川は寝っ転がった。ただただ時間は過ぎていった。
ガラガラ
程なくして、体育館のドアのさびた音がした。体はそのままに及川は目だけをそちらに向けた。そこに二つに束ねた長い髪を風に揺らしているAが立っていた。眉に少し皺が寄っていた。そんな顔をさせている自分が憎く、及川は思わず目を背けていた。
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作者名:ρυυτα* | 作成日時:2016年5月15日 17時