第一章 〜#コンパスへようこそ〜 ページ4
ずっと闇の中で眠っていた。なんで眠っていたのかは忘れてしまったけど。
ただその事実だけが私の中にあった。
だから急に意識が浮上して、光に引き寄せられた時は珍しく慌ててしまった。
「#コンパスへようこそ」
そんな声が聞こえると、私の足はどこかの床を踏みしめた。
「ヨウコソ。アナタ ガ アタラシイ ヒーローノ Aサン デスカ?」
「えっ…と」
目の前に立っている真っ白なロボ?はふよふよと私の前で浮いている。
どうしてこうなった?私はただ眠っていただけなのに…というか、私は何故眠っていた?
「あ、あの…私はA…だと思います」
「? ドウイウ 事デスカ?」
「#コンパスってなんですか?私今までずっと寝てて…いきなりここに連れてこられたんです。私は…どうなってしまうの?」
「カピッ? オカシイ デスネ…ミナサン 呼バレルノヲ 待ツ間ニ アル程度 データガ インプットサレテ ココニ来テモ 混乱シナイヨウニ ナッテイルノニ…」
どうやら私はおかしいのかもしれない。
底知れぬ不安が私を包み込む…そんな時だった。
「おーい、カタコトマシーン…ってなんだ?新人か?」
部屋に入ってきたのは全身真っ黒で銀髪、真紅の瞳で鎌を背負った男の人だった。
今思えばこの時から私は彼に恋をしていたのかもしれない。
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作者名:ちゃぶ台返し | 作成日時:2019年1月13日 20時