166 ページ17
類side
.
牧野にキスされて有頂天の俺は、朝まで一緒に牧野と居たいと思った...
出逢ってから今まで、二人きりで朝を迎えた事なんてなくて...
牧野は、変な事想像してるみたいだけど..
俺だって男だから、いつかは...って思うけど、そんな事ばかり考えてる訳じゃないよ？
「類..あたしも一緒に居たい...」
ダメ？って聞いた俺への返事は、俺を嬉しくさせるものだった――
少し首を傾げて聞けば、牧野はダメと言わない事...知ってる――
「いいの？
そうと決まれば、シャワー浴びてきなよ？
寝る準備だけしておこう？あ、変な意味じゃないからな？」
俺が笑いながらそう言うと、牧野は
「もう！分かってるってば！！」
と、心外だと言うような顔で言う...
二人共シャワーを浴びて、俺は天窓がある位置に牧野を案内した。
と、言ってもベッドに寝ると星空が見える設計になってる。
また誤解されるかも...と思いながらも、牧野を寝室のベッドに案内すると
「る...るいっ...？」
って、やっぱりあたふたしてるし...
「ﾌﾟｯ、牧野、仕事の時と随分違うね...？
とりあえず、ベッドに座って上を見て？」
牧野は何の事だと、ノソノソとベッドに上がり天井を見た。
俺も牧野の隣に座り、上を見上げた――
「うわぁ〜！綺麗〜！！」
さっきまであんなにビビってたのに、一瞬で忘れたのかキャーキャーと喜んでいる牧野。
反応が怖かったけど、気に入ってくれたみたい...
「牧野、最近良く星見てるでしょ？
どうかなって思って、誘ってみた。
気に入った？」
「もちろん！！
凄く綺麗に見えるね〜。
天窓も大きいし、凄いね〜」
「良かった...。
...俺さ、今でもたまに「夢」なんじゃないかって思う時があるんだ。
あんたと再会した事も婚約した事も、こうやって朝を迎える事が出来る事も..
起きたら全て「夢」で、そんな現実どこにもないんじゃないかって――」
「類...」
「俺、司の事も仕事も頑張るから...
だから、ずっと側にいて？」
「類...もちろんだよ。愛してる――」
ギュッと牧野に抱き締められて、俺もギュッと抱き締めた。
恥ずかしがり屋の牧野から言われた『愛してる』の言葉...
.
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 52人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しおん(プロフ) - あの、一番が見たいのですが、パスワードが分からないので教えて下さい！ (2020年6月30日 17時) (
レス) id: 6b027146c7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あ す か 。 | 作成日時：2020年5月9日 12時
