162 ページ13
Aside
.
「ほんと、無理しなくていいよ？
牧野が無理なら、俺はそれでいいから」
「類...」
「たださ、あきらが俺の所に進を連れてきてくれたんだ。
俺の事を考えて、心配してくれて...
だから、牧野が見つかって夢に少しでも近づけた時は、一番にあきらに知らせようって思った。」
類が立ち直った時の事を、詳しく知らなかったあたし...
進が類を訪ねたのは知っていたけど..
美作さんが、進に声を掛けてくれたんだね――
「類...あたし、会うよ。」
「えっ？」
「あたし、美作さんに会う...」
「...ゴメン。
無理しないでって言ったのに、こんな事聞かされたら会わざる負えなくなるよな...。
今回は見送ろう？俺は、牧野が一番だから...」
類は優しい――
親友を思いつつも、やっぱりあたしを一番に考えてくれて...
でもね、類のせいじゃないんだよ？
「類のせいじゃないよ、あたしが決めたの。
美作さんに会って、正々堂々怒られる...それで、正々堂々謝るよ。」
「牧野...」
「...前に、進まないとね？」
そうだよ――前に進まなきゃ...
ずっと会わないなんて、無理だもの...
いつか謝りたい...そう思ってた。
今がその時なのかも...
美作さんにだけでも、会えるなら....
「類、ありがとね？」
そう言って素早く類にキスをして、一目散にその場を後にした。
恥ずかしさもあって、一緒には居られない...
突然のあたしの行動に、類がどうなってるのかなんて気にする余裕はなかった...
感謝の気持ちの軽いものだから、普通なんだろうけど...
この後あたしは、珍しい物を見る事になる――
.
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 52人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しおん(プロフ) - あの、一番が見たいのですが、パスワードが分からないので教えて下さい！ (2020年6月30日 17時) (
レス) id: 6b027146c7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あ す か 。 | 作成日時：2020年5月9日 12時
