・ ページ4
『…なぁ蓮くん』
「な、に？」
｀外、見てくれへん？´
…理解するのに時間がかかったけど、窓から外を見ると
『なぁ、蓮くん。家入れてくれへん？』
コンビニの袋を持った康二が、そこに居た。
ガチャリと、鍵の開く音が響く。
ドアのまえで待っているとは思ってなかったのか少しびっくりしてるが
「…おかえ、り。康二」
「ふふ、ただいまぁ、蓮くん。」
と、頭を優しく撫でてくれた。
それから康二は、ちょっと手洗ってホットミルク作るから少し待っててなぁと、深夜とは思えないくらいのニコニコ笑顔でおれの背中を人撫でし洗面台へとむかった。
俺はリビングに戻り、康二をまった
カタリと、マグカップを前に置かれ
「はい、蓮くん」
康二が、隣に座った。
数分のことなのに、数十分かかった気がして、怖かったな。
2人でホットミルクをちびちびと飲んでいると康二くんが
「なぁ、蓮くん。今日な、おれ撮影キツかってんちょっと失敗してもーてな…芸人さんたちにちょっと怒られてしまってなぁ、あ、ちゃんと撮影はおわらしてん、でも蓮くんに会いたくなってなぁつい来てしもた。
でも、電話してすぐにな？蓮くんがないたからな、なんかあったんやろなと思ってん、でも言ってくれへんからちょっと悲しかったんやで？」
そう、ゆっくり話し出した
「でもなぁ、蓮くんの顔みたらこう、色々感情が溢れてなぁホットミルク入れながら俺もちょびっとないて、、無理やりは聞きたくなかってんなぁ……なあ蓮くん」
前だけを見てた康二は、ゆっくり俺の方に向き
「一緒にすまへん？」
そう、伝えてきた。
「い、っしょ…？いいの……？」
怖いよ、俺。
「なんかあったら、隠す暇もないくらい一緒に時間過ごせたら、楽しいと思わん？」
でも、康二の荷物に、なりたくない
「蓮くんは荷物になんてならへんよ、俺の大事な恋人やで？ずっと隣におるんやから。」
…ずるい
「ははっ！俺もずるい男になれたかぁ〜…なぁ、蓮くん。俺と一緒に住むのはいや？」
……嫌じゃないよ。
嫌じゃない。
「嫌なわけ、ないじゃん。」
ぽろぽろと溢れ出した涙は、康二くんの手ですくわれて
「ありがとぉな、蓮くん。明日2人で、新居見に行こぉか、」
「う、、んっ…」
「よし、じゃあ寝よっか」
2人で寝室まで行く間の廊下。
先程は酷く冷たかったのに、今はすごく暖かくて。
また、涙が溢れて
そういえば…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 271人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：絹ごしぷりん | 作成日時：2022年9月11日 0時
