甘いだけじゃダメだから[雪男] (ページ26)

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nbdt[指先をあっためて。] ページ26

赤side

ひゅるひゅると冷たい風が吹いて紅葉している葉が頬をかする。

あぁ、今年ももうそろそろ終わりなのか。

秋になるとそう思うことが多い、冬はもう年終わり……？年越し…っていう感じがするから慣れたのかな。秋は毎年少し寂しい気持ちになる、くしゃり、くしゃり、踏まれたあとが沢山ある葉をみると余計に。

『いたっ…』

久しぶりの休日を1人、小さな森……そんな場所を葉を見て歩いていたら気付かずうちに指に木の枝が当たっていたらしい。

『……そんな深くは無いけど、血か、。』

自分の血、見て嬉しい気持ちにはならない、よね。
……冷たいな
……ホントなら、今日は、翔太と…

『って、今更……かな』
仮の処置として持っていた水で軽くすすいでティッシュで優しく拭う

……………

『帰ろ』

でも、どこに、？

「お前、でてけよ。」

今朝、喧嘩した時翔太から言われた。
同棲してるし、というかもうパートナーみたいなものだから、帰る場所なんてそこしかなくて。でも翔太に出てけって言われたのに、そこに帰るなんて俺にはできない。
もっと、嫌われちゃう…

ほんとに、どうしたら、、、、

「涼太。」

……え、

『しょ、うた』

「……お前、手から血出てる、帰るぞ」

なんで、いるんだろう。

血が出ている方の反対の手を掴んで家に方に進む翔太

「手、冷たすぎ…………朝、ごめん」

『……ふふ、うん、俺もごめんね。手は、翔太があっためてよ。』

じん、とした指先を見つめると、翔太の熱が伝った俺の手は赤くなっていた。