331.私side ページ31
331.
《Aside》
こうやって包み込むように正門くんに抱きしめられたら私は…ちょっとだけなら…って甘えたくなる。...でも...
両手で彼の体を押して離した
A｢…ごめん…｣
正門｢なんで謝るん？甘えてもええんやで｣
A｢正門くんにはもう甘えられない…彼のことが好きなの｣
正門｢…そっか…彼氏どんな人？｣
A｢優しい人だよ。それに年下でかわいくて包み込んであげたいって思う｣
正門｢…幸せそうやけど…その彼氏さんにAは甘えられてるん？｣
A｢えっ...｣
正門｢11月に仕事復帰したばっかりなんやろ？ずっと休んでたから体も精神的にもまだしんどいんちゃう？」
A｢…うん…ちょっとね｣
正門｢やっぱりな(笑)彼氏には心配かけたくないからちゃんと話してないやろ？｣
…その通りすぎて何も言えない…
正門｢彼氏さんに甘えられへんの？｣
A｢…うん…甘えられたら嫌がりそう…｣
正門｢そうなんや。じゃあ…俺に甘えたらええんちゃう？｣
A｢えっ…｣
正門｢今 絶対無理してるやろ？吐き出すところないと潰れてしまうで？｣
A｢無理なんてしてないから大丈夫｣
正門｢ええから。…今日は帰るけど俺にたよることもちょっと考えてみて。また連絡するから｣
正門くんは私の頭をポンポンとして鍵を置いて帰っていった
…正門くんにたよって甘えたりしたら私はきっと恭平のところに戻れなくなる…
…私は…大丈夫…恭平がいてくれるから大丈夫…
次の日、
私は携帯を解約して番号を変えて、
大ちゃんと正門くんとの思い出がつまったマンションを出た
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作者名：音香-otoka-
| 作成日時：2021年12月11日 17時
