106.西畑大吾side ページ7
106.
《大吾side》
ボーッとしてる隙に声かけてごめんやで(笑)
"しまった"って顔してるAちゃんに俺はお菓子の入った袋をわたして、部屋の中に入っていってソファに座った
それにしても…
俺が聞いた"憶えてる？"に返事はしてくれなかったけど、店の袋を見たときのAちゃんの顔。…やっぱりAちゃんは正門が言ってたとおり、あんな別れ方したせいであの頃の俺のことを誤解してるんやと思う。...
…嫌やなぁ…あの日の俺のことは特にAちゃんに信じていてほしいのに…
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今日、手みやげに持ってきたこのお菓子を買った店で俺は前に1回だけケーキを買ったことがある。
...俺らが付き合ってたときのAちゃんの誕生日。その日周辺ずっと俺は仕事が忙しくて...
誕生日当日もその前後も会えないし電話もできないことを伝えたら、Aちゃんは文句もわがままも言わないし不機嫌にもならないうえに忙しい俺の体の心配だけをしていて...
そんなAちゃんに意地でも時間作って会いに行ったるって俺、無理矢理時間作ってAちゃんの誕生日の3日後にこの店のケーキ持って、サプライズでAちゃんに30分だけ会いにいって...
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A「大吾くんが私にどうしても話したいことって、何？｣
そう言いながらAちゃんはボーッと考えごとしてる俺の横にちょっと距離をあけて座って…
…さっさと話を終わらせて俺のこと帰らせようとしてるやん(笑)
でも今日は誤解が全部解けるまで俺は朝まででもここに居座るからな(笑)
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作者名：音香-otoka-
| 作成日時：2024年2月2日 21時
